人道主義の立場に立つ者は、どうすべきなのか? [2023年09月02日(Sat)]
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それでは、人道主義の立場に立つ者はどうするべきなのか。これが問題です。 答えは明らかです。私たちは、単に家畜の命を救うだけでなく彼らが決して農民の重荷にならなくなるような方法を見付ける必要があるのです。 その際、協同の取り組みこそが我々を大いに助けるものとなるだろうと私は確信しています。 ・・・ 家畜の福祉に関するガンディーの話の続きです。 「役に立たない動物など、みんな殺してしまえ」というような経済至上主義者の意見(831)を紹介した後、彼はこのように述べています。 人道主義の立場に立つ者は、当然のことながら「家畜を殺してしまえ」という意見には賛同できません。しかし、単に「殺すのはかわいそうだ」というだけは家畜を救うことはできないでしょう。つまり、家畜を殺すことに反対する人道主義者は、「家畜の飼育が農民にとって重荷にならないようにするためには一体どうすれば良いか」という問題に答えられなければならないのです。 それを解決するための鍵になるのが「協同の取り組み」であると彼は明言しています。「家畜の飼育は個人ではなく、協同の取り組みによってなされるべきだ」という主張は(828)でも示されていましたね。 そして・・・ |