子どもたちから体を動かす機会を奪っておいて・・・。 [2023年02月17日(Fri)]
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しかし、何らかの運動をしていなければ身体を健康に保つことはできません。そこで、彼らは子どもに身体活動をさせることを目的として人為的なシステムをわざわざ作り出しているのです。それは実に不毛で無駄なことです。 これは言いようのないほど馬鹿げたことです。しかし、もしもそれが深刻な結果をもたらすようであれば、馬鹿げているというよりむしろ悲劇と呼ぶべきでしょう。 ・・・ 「ナイ・タリム(新しい教育)」についてのガンディーの話の続きです。 「学校では、身体を動かすことと切り離された知的訓練だけが行われている(639)」と彼は言います。 しかし、当然のことながら人間の健康を保つためには体を動かすことが是非とも必要です。机に向かって勉強ばかりしていたら、身体能力が低下したり、正常な発達を妨げられたり、あるいはいろいろな病気になったりする危険が高まるでしょう。それは、身体的な健康に悪影響を与えるのはもちろん、知的な発達にとっても決して好ましいことではありません。そこで、学校では体育の授業を行ったり、あるいは運動系の部活動が推奨または強制されたりするわけです。 しかし、それはガンディーに言わせれば極めて不合理で無益な試みなのです。学校という人工空間に子どもたちを閉じ込め、そして彼らをそこで長時間拘束して、生活の中で体を動かす機会を散々奪っておきながら、運動不足になった彼らのためにわざわざ身体活動のための時間やプログラムを用意するとは一体どういうことなのか? まったく無駄で、不毛なことではないか? と彼は慨嘆します。 そして・・・ |