万難を排して遂行しなければならない原則。 [2022年09月18日(Sun)]
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しかし、ここで私が述べているスワデシの定義によれば、それは宗教的な原則なのです。 各個人に対して、「たとえ肉体的な安楽を犠牲にしなければならないとしても、万難を排してこれを遂行せよ」とそれは命じているのです。 ・・・ 経済のスワデシに関するガンディーの意見の続きです。 「それは理想論であって、現実的には無理だ。便利で安い外国製品を買わないという不合理な選択を多くの消費者が受け入れるはずがないから」(491)」という反論に対して、彼は上のように答えます。 つまり、それは宗教的な道徳律として人々に与えられている行動規範なのだ。だから、安楽や利得を求める欲求よりも常に優先されなければならないのだということだと思います。 しかし、これでは多分、反論者は納得しないでしょうね。彼らはこう言うでしょう。「そんな、宗教的な道徳律になど従っていられない。だから、それは理想論なのだ」 けれども、そういう彼らも実は「近代教」という宗教の信者なのです。「とにかく無条件に便利快適を求めよ。自らの金銭的収入は最大限に、支出は最小限にせよ」というのは決して人間の本能的な指向ではありません。それは、近代になってからようやく一般化した、「近代教」の教義なのです。 さらに・・・ |