たとえ不可能のように思えたとしても・・・。 [2022年09月12日(Mon)]
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こんなことを言うと、「まったく馬鹿げた話だ」というふうに思われるかもしれません。 しかし、このインドという国はそもそも馬鹿げた人たちの住む国なのです。 親切なイスラム教徒がきれいな飲み水を差し出してくれているのに、それを断って渇いた喉を潤そうとしないのはまさに馬鹿げたことではないでしょうか。しかし、多くのヒンドゥー教徒はたとえ喉の渇きのために命を失ったとしても、イスラム教徒の家から飲み水をもらおうとはしないのです。 このように理性を無視した行動ができる人たちであれば、もしも彼らの宗教がそう要求していると信じるならば、次のようなことだってできるでしょう。すなわち、インドで作られた衣服だけを着て、インドで育てられた作物だけを食べよ。外国の服を着ることも、外国の食べ物を食べることも、きっぱりと拒め。それを宗教的戒律だと思えば、きっと彼らはそれを実行できるはずです。 ・・・ 経済のスワデシに関するガンディーの意見の続きですが、これは(304)(305)で紹介したのと同じ内容の文章です。 「スワデシの原則に従って、自分の生活に必要な物はできる限り村内または近隣から調達し、遠方で生産された物は買わないようにせよ」とガンディーは言います。それはつまり、「より安く、より便利快適に、手間や労力はなるべく省いて・・・」という通常の経済原則に反した消費行動をせよということです。 そんな不合理な行動を多くの人々がするはずがない。そのような反論に対して、ガンディーは上のように答えるのです。 それから・・・ |