人間は皆、平等な者として生まれるが・・・。 [2022年06月11日(Sat)]
第8章 平等
(392) 社会というものについての私の見解を述べたいと思います。 我々は皆、平等な人間として生まれます。 それは、誰もが平等に機会を与えられる権利を持っているという意味においてです。しかし、人々の持っている能力がみんな同じというわけではありません。 ・・・ ここから、新しい章に入ります。タイトルは、「平等」です。 まず、ガンディーの基本的な社会観が示されます。ここで、彼ははっきりと人間の平等性を宣言しています。 この場合の「平等」とは、決して漠然としてほとんど内容のない美辞麗句でも使い古された空疎なスローガンでもありません。平等ということの意味について、彼はきちんと分析しているのです。 すなわち、「すべての人間は平等な存在として生まれる」というのは「すべての人が差別なく平等に機会を与えられる権利を有する」という意味だが、「すべての人が同じ能力を持っている」という意味ではないということです。 それはまあ、当然、というよりも誰の目にも明らかな事実と言えるでしょう。しかし、問題は、実際に社会の中で生じる様々な格差をどう考えるかなのですが・・・ |