知的労働は、肉体労働の代わりにはならない。 [2022年05月15日(Sun)]
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「知的労働によって得たお金で、パンを手に入れてはいけないのでしょうか?」 「いけません」。 ・・・ 「知的な(intelligent)パンの労働」について語られていた(362)ように、「知的な労働」というものをガンディーが全面否定していたわけではありません。 しかし、原則はあくまでも、「すべての人は、自分自身の手を使って働くことによって自らのパンを得なければならない」ということなのです。 しかし、せっかく通貨という便利なものがあるのだから、「自分の食べ物を生産するのと同等の価値を生み出す労働をして、その対価として賃金なり報酬なりを受け取り、そのお金によって食べ物を購入するということはどうなのか? それであれば、得るものと同じ、あるいはそれ以上の価値を生み出す労働をしているわけだから、他人の労働の成果を搾取しているとか横領しているとかいうわけではないのではないか?」という考えもあるでしょう。 ところが、ガンディはこれにはっきりと"no"と答えるのです。 果たして、その根拠とは・・・ |