自ら汗を流して働いてみれば、きっと誰にでも分かるだろう。 [2022年05月10日(Tue)]
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もしもこの主張の正しさを疑う人がいたとするならば、そういう人には自分が食べるパンのために自ら汗を流して働いてみることを勧めます。 自分の労働によって生み出された物を食べれば、誰もがきっとこれほどおいしいものはないと感じることでしょう。さらに、それは美味であるばかりでなく健康にも良いのです。 その時彼は、自分が獲得してきたものの多くが実は余計なものに過ぎなかったということを悟るに違いありません。 (「ハリジャン」1935年6月29日) 「すべての人がパンの労働を行うようになれば、過剰な労働は必要なくなる。貧困もなくなる。社会的な差別もなくなる(357)」という話の続きです。 こういう時、必ずと言っていいほど「いや、しかし・・・」「本当に、そうなのかな?」などと懐疑的な見解を示す人はいるものです。けれども、そういう人はいくら丁寧に説明しても決して納得はしないでしょう。 そこでガンディーは、「いいから、とにかく試しに自分でやってみてください」と言うのです。確かに、こういうことは頭で考えるよりも実践してみた方がよく分かると思います。 「正しいと理解できたからやる」のでもなく、「みんながやっているからやる」のでもなく、「自分でやってみて本当に良いと分かったからやる」のです。 |