平等とは何か? [2022年02月19日(Sat)]
(283)
例えば、ここに一人の人がいたとしましょう。彼は胃腸が弱くて少しの物しか食べられません。だから、彼が食べるパンの材料となる小麦粉は、4分の1ポンドで十分なのです。その一方で、小麦粉1ポンド分のパンを必要とする人もいるでしょう。 その場合、彼らの必要は共に満たされるべきです。 ・・・ 「真の平等とは、誰もが必要なものを所有し、必要以上のものは所有しないことだ(282)」という話の続きです。 「しかし、人間にとって必要なものとは、果たしてどのように測定されるのか?」という疑問も当然沸いて来るでしょう。それに対して、上のようなたとえでガンディーは答えます。 つまり、生きていくために必要なものは人によって違う。だから、多くを必要とする人には多く、少なく必要とする人には少なく与えられるべきだということです。 そうなると、人によって受け取るものが多かったり少なかったりすることになります。それは不平等なのではないかと感じる人もいるかもしれませんが、ガンディーによればこれこそが真の平等なのです。 みんなが必要に応じて受け取り、必要に応じて消費するのです。当然、余剰物を蓄積する人はいないことになります。また、彼の経済モデルは基本的に自給自足です。だから、多くを受ける人は自ら多くを生産するのです。そう考えれば、不平等になるのではという懸念もかなり薄まるのではないかと思います。 それから、ガンディーは続けて・・・ |