すべての人は、手足を使った労働に従事すべし。 [2022年01月09日(Sun)]
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そこには疫病がありません。コレラも、天然痘もありません。 それから、怠惰に生きようとする者は誰もいません。贅沢に耽ろうとする者もいません。 すべての人は、自分に与えられた手足を使って働く仕事によって社会に貢献しなければなりません。 (Bunch of Old Letters) 「理想の村」についてのガンディーの見解の続きです。 理想の村とは、物質的な豊かさを実現している村ではありません。むしろ、贅沢は否定されるべきものなのです。また、「働かずに、遊んで暮らす」ことは彼にとって望ましいことではありません。労働は、人間の義務でもあり、それと同時に、幸せに生きるために不可欠な要件でもあるのです。 しかも、その労働は頭脳労働ではなく手足を使った労働でなければならないと述べています。これは、トルストイと同様の考えだと言って良いでしょう。 ただし、決してガンディーは「ただひたすら働け」と言っているわけではありません。(213)を読めば分かるように、ガンディーは余暇活動の意義と必要性も大いに認めているのです。 また、出典の「Bunch of old letters」というのはジャワハルラル=ネルーの書簡集です。(211) |