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大きな問題に取り組んでいる人たちはたくさんいる。 [2021年11月19日(Fri)]
(193)
 これらの大きな問題に取り組んでいる人々は世の中にたくさんいます。
 私たちは、村におけるもっと地味で慎ましい、しかし今必要とされている日々の仕事をしようではありませんか。そうした仕事は、大きな目標を達成した後においてもやはり必要な仕事であり続けるでしょう。
 まったく、村の仕事というのはどれだけやっても決して終わることがありません。それがうまく成し遂げられたとしても、目標は近くなるだけでそこに行き着くことは永遠に不可能なのです。

                    (「ハリジャン」1936年5月16日)


 
 「村に行って、村人たちと生活を共にせよ。スワラージでさえも、一時的には忘れよ(192)」という話の続きです。
 ガンディーがこう呼び掛けているのは、インドの独立とインドが抱える深刻な社会問題の解決を強く願っている知識人たちだと思われます。だから、「いかにして、インドはイギリスによる支配を脱してスワラージ(独立)を勝ち取ることができるのか?」「一体どうすれば、インドの貧しい民衆は『持てる者たち』からの搾取や支配から解放され、人間らしく暮らせるようになるのだろうか?」というような問いが彼らの頭から離れることは決してなかったでしょう。もちろん、ガンディー自身もそうだったに違いありません。
 しかし、一時的にはそれらの問題を忘れよと彼は述べるのです。とは言っても、社会的な問題が放置されたままで良いということではありません。それらの問題に取り組む人は必ずいるから、我々は別の仕事をしようと言うのです。
 国家的あるいは政治的な問題に取り組むのは重要な仕事、村の中で日々の生産活動に従事するのは誰にでもできる小さな仕事、高い能力と志を持つ人は、当然前者のために身を捧げるべきである。そのようには決してガンディーは考えないのです。
 そのような地味な仕事は、社会的な課題が達成された後においてもやはり必要不可欠な仕事である。そして、そのような地味な営みこそが結局は大きな社会問題を解決するために必須のものなのだと彼は言いたいのではないでしょうか?
しもかわ読書会10月例会の報告(9)イワンの馬鹿。 [2021年11月19日(Fri)]
 「しもかわ読書会」10月例会の報告の続きです。
 それから、2冊目の本は、トルストイの民話「イワンの馬鹿」でした。
 これも、下川町町民会館図書室にあります。

 百姓だったイワンは、お姫様の病気を治して彼女と結婚し、やがて王様になりましたが・・・

                       (つづく)
第207回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(5)中央から見た歴史と辺境から見た歴史。 [2021年11月19日(Fri)]
 3日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。
 
●俘囚の長・安倍頼時は衣川を越えて公領に侵入、朝廷への年貢の納入も怠った。
●これは完全な不法行為、朝廷への反逆行為。
●・・・というのは中央政府から見た話。
●安倍氏(蝦夷)の立場から見れば、侵略された土地の奪還を目指した。
●あるいは、異民族による支配から脱して独立を回復しようとした。

 そして・・・

                             (つづく)
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