(158)
貧しい村人たちを食い物にしているのは外国の政府だけではありません。同じインド人、都市に住む人々からも彼らは大いに掠め取られているのです。
村人たちは食べ物を生産します。しかし、彼らの生産物は彼ら自身の飢えを満たすものにはなりません。村人たちは牛の乳を搾ってミルクを生産しますが、彼らの子どもたちはそれを飲むことができないのです。
これは、まったく恥ずべき状況ではありませんか。
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ここでも、ガンディーは都市と村との間の搾取的な関係を告発しています。
(150)では「都市の繁栄は、村から吸い取った血によって可能になっている」と象徴的な表現で語っていましたが、この部分ではもっと具体的な記述がなされています。
すなわち、「村は、都市に住む人たちの必要を満たすために不可欠な食料その他の一次産品を生み出している。しかし、村の人たちは自分自身の必要を満たすために自ら生産したものを消費することができない」ということです。これはかなり奇妙で理不尽に思われますが、現在も世界規模で見られる現象です。つまり、彼らは自らの必要を満たすものを生産する前に、商品を生産しなければならない立場に置かれてしまっているのです。
一体どうしてこんなことになってしまうのでしょうか? それは、本来は都会の人々の生活が村の人々に依存しているのですが、それがなぜか逆の関係になって、村人の生活が都市に依存しているような状況になっているからだと言えるでしょう。
そして、さらにガンディーは・・・