破壊的な機械には、断固として反対します。 [2021年09月02日(Thu)]
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破壊的な機械に対しては、私は断固として反対します。しかし、簡単な道具や器具、それにインド中にいる多数の貧しい庶民が家内労働で用いる機械であって、彼らにとっての省力化や負担の軽減に役立つようなものであれば、私は大いに歓迎したいと思います。 (「ヤング・インディア」1926年6月17日) 機械についてのガンディーの意見の続きです。「機械が無原則・無秩序な増大増大には反対する」と彼は言いました(115)が、ここでは、「どんな機械は望ましく、どんな機械は拒否すべきか」ということについての原則的な考え方が示されているようです。 「破壊的な機械には反対する」と彼は言っています。ここで「破壊的な機械」と表現されているのは決して武器だけではないでしょう。物理的な破壊だけでなく、経済的な破壊、文化的な破壊、精神的な破壊といったものも彼は意識していたのではないかと思います。 つまり、伝統的な共同体や生活様式や精神文化を破壊してしまうような、村の自立・自給・自治を破壊してしまうような、産業化に欠かせない要素としての機械をガンディーは拒否すべきだと主張しているのではないでしょうか。同様のことは、(69)でも述べられていましたね。 |