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ローカリゼーションの世界では、個人の自由は最大となる。 [2021年07月04日(Sun)]
(58)
 つまり、そこはスワデシの世界なのです。侵略的な経済の波がそこに向かって押し寄せて来るということはありません。しかし、個人的な自由を行使できる範囲は最大限にまで拡張されます。
 ・・・



 「身分も階級もない社会」のイメージについての詩(53)の続きです。
 ガンディーが考えている生産労働の形は、「家内工業(手工業)」と「集約的な小規模協同農園」です。大量生産、効率の追求、国際分業などは断固として拒否すべきものと彼は述べています。
 つまり、ガンディーが理想と考える経済体制は小地域ごとの自給的な経済なのです。これを、イギリスに対する独立運動の中で掲げられたスローガンである「スワデシ」と重ねて理解することもはちろん可能でしょう。しかし、ガンディーは単にイギリスへの抵抗やインドの国内産業の保護という観点だけからこれを主張しているのではないのです。
 一方、現代的な視点から見ると、彼の主張は反グローバリズム運動、すなわちローカリゼーションの先駆けと言ってもよいのではないかと思います。ここで彼が重視しているのが「富の最大化」ではなく「個人の自由の最大化」であるというのも興味深いですね。
 そして・・・
6月定例学問会の報告(5)都市の人口は、農村が生み出す余剰生産で決まる。 [2021年07月04日(Sun)]
 6月14日の定例学問会の報告の続きです。
 
●都市は、農村が生産した一次産品を加工したり消費したりする所。
●だから、田舎がなくなれば都市も存続できない。
●江戸時代は、基本的には農民は土地に縛られていた。
●それでも、江戸に出て行く人はいた。
●消費する人がたくさんいる所には、商売のチャンスがある。
●しかし、都市に流入できる人の数には限度があっただろう。

 そして・・・
                (つづく)
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