自由を求めるだけでは、自由になれない。 [2021年03月25日(Thu)]
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16.ほかの人々と同様に、彼は理解しているでしょう。 我々が苦難に耐え抜いた後にしか、自由を勝ち取る日はやって来ないのだということを。 「愛と魂の力を用いるための条件」の十六番目です。 今までガンディーは、「弁護士であれば、その職業を捨てて手織り機を使って自ら布を織れ(1114)」とか、「医者であったとしても、手織り機を使って自ら布を織れ(1120)」とか、「裕福ならば、その財産を投じて手織り機を買い揃えよ(1123)」とか、「投獄されることも避けようとするな(1127)」とか、かなり厳しいことを次々に要求していました。しかし、そのような苦難を耐え忍ぶことは自由を勝ち取るためにぜひとも必要なことなのだと力説するのです。 だから、ガンディーはこのような非暴力不服従運動のことを「魂の力」と呼んでいるのです。それは、敵と戦うための力ではなく、自らに打ち勝つ力です。(887)では、「人間の精神には、もともと困難に立ち向かう力が備わっている」という表現で苦難を恐れず、苦難に耐えていかなければならないことが暗示されていましたね。 そして・・・ |