無敵の軍事大国。 [2021年02月09日(Tue)]
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しかし、今まで申し上げてきたことは、決して驕り高ぶった命令として言うのではありません。 あなたがたは強大な軍備を持っています。特に、その海軍力は世界中で向かうところ敵なしです。 当時インドを支配していたイギリス人に対するガンディーのメッセージの続きです。 「イギリス人はインド人からの経済的搾取や富の収奪をやめよ」「イギリス人はインド人の宗教を尊重しなければならない」「イギリスの教育や裁判制度はインドにいらない」「インドの公用語は英語ではなくヒンディー語である」「鉄道にも軍隊にもお金をかけるべきではない」「インドをイギリスの工業製品の市場とすることを断念せよ」といろいろな要求を伝えてきたガンディーですが、ここに来て急に「イギリスの軍事的な強さ」について言及します。 19世紀から20世紀の初めにかけて、イギリスは世界の覇者、唯一の超大国でした。当時は帝国主義の時代ですから、もちろんその背景になったのは強大な軍事力です。イギリスは島国なので、とりわけ海軍力において優れていたそうです。ちなみに、この時代にはまだ飛行機やミサイルはありません。 このようなイギリスの圧倒的な軍事的強さを、ガンディーは恐れはしないまでも、決して目を遠ざけることなくきちんと直視しているのです。(655) しかし・・・ |