絶対に必要不可欠なものは、この世にひとつだけ。 [2021年01月04日(Mon)]
(1052)
イギリスの統治がなければ我々はやっていけないと言うのは、ほとんど神の実在を否定するようなものです。 人間であれ、その他の何かであれ、神以外のものを神と同列に置いて考えることは許されません。 インド民族運動の中の穏健派の人たちに対するガンディーの異議申し立ての続きです。 「イギリスに対して我々のできることは請願しかないのでしょうか? (1051)と彼は疑問を呈していました。恐らく、それではあまりに卑屈過ぎるではないかと言いたかったのだと思います。 しかし、「そうは言っても、現実にインドはイギリスによって統治されている。これがなければ、我々はやっていけないのではないか」という意見も少なからずあったのでしょうね。例えば、「イギリスの軍隊がいなければ、インドは外国からの侵略を防げない」「イギリス帝国の保護下になければ、インドは外国からの圧力をはね返して国益を守ることができない」「イギリスによる統治機構がなければ、インド人民に適切な医療・福祉・教育サービスを提供することができない」「イギリスの法制度がなければ、インド社会に正義や秩序を保つことができなくなる」「イギリスの資本と技術がなければ、インド経済は発展していくことができない」などなど・・・。 これに対してガンディーは反論するのですが、神を持ち出す所が彼らしい所です。イギリスの統治が本当にインドに不可欠なのかどうかというよりも、そのように考えること自体が間違いである。それは神に対する冒涜だと言うのです。 そして、さらに・・・ |