彼を悪事に駆り立たせている動機は何なのか? [2020年02月10日(Mon)]
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あなたはこう考えます。 「結局のところは、彼も私と同じ人間だ。しかし、彼をこのような悪事に駆り立たせているものは一体何なのだろうか?」 そこで、あなたはこう決心します。 「まず、彼に泥棒をさせている動機を理解するように努めよう。そして、もしもその動機が分かったら、それをなくせるように手助けしよう」。 自分の家に泥棒が入ったとして、「彼に対して怒りの感情を抱く」のではなく、「彼も同じ人間なのだ。彼がこんなことをしているのは無知のためなのだ」と、いわば罪を憎んで人を憎まずの精神で受け止めたとしたら(729)という話の続きです。 その場合は、怒りの気持ちから復讐をしようなどと思ったりはしないので、「こんなことを彼にさせているのは果たして何だろうか?」と冷静に考えることができるだろうとガンディーは想像します。 「問題を解決するためには、その問題を引き起こしている原因を明らかにしなければならない。そして、その原因が除去・改善されるような対処をしなければならない」というのは、この対話の中で繰り返し述べられていたガンディーの特徴的な考え方です。例えば、(528)では「病気の原因は、私たちの不注意と不節制です」と述べられていましたね。 そして・・・ |