泥棒に復讐したいと思った、その結果は・・・。 [2020年02月06日(Thu)]
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このように、あなたは泥棒に復讐したいと思ったのですが、そこからもたらされた結果はあなた自身の平和を損なうことになってしまったのでした。 「もしも、ある泥棒があなたの財産を盗み、あなたが怒って彼に制裁を加えようとしたら・・・」という仮定から、最後には戦争が始まってしまうというストーリーをガンディーは語ってみせました(725)。 もちろん、始めからそうなることを意図してやったわけではありません。しかし、こちらが相手に対して敵対的な態度を取れば、相手も同じように敵対的な態度で応じることが多いでしょう。こちらが相手を武力で屈服させようとすれば、相手はそうならないように、あるいは反対に自分が優位に立てるように、それ以上の武力によって威嚇したり、または攻撃を加えてきたりするでしょう。 つまり、暴力は相手を滅ぼしたり、相手を支配するための手段になる場合もありますが、相手も暴力によって対抗してくることだってあります。そして、いったん戦いが始まってしまったら、一般に仁義とか道徳とかはほとんど通用しなくなってしまいます。相手の考えや行動を予測することも難しくなります。だから、当初は想定していなかったような状況に陥り、しかも修正が困難になってしまう場合がしばしばあるのです。 では、どうすれば良かったのか?・・・と考えていけば、やはり、「最初に相手に対して怒りの気持ちを抱き、復讐しようと思ったこと」が諸悪の根源だったという結論が導かれるのではないでしょうか。 さらに、続けてガンディーは・・・ |