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そしたまた、私はこんなふうにも思うのです。その泥棒が自分の父親であろうが、あるいは武装した強そうな男であろうが、いずれにしても、私は眠っているふりをするべきなのではないかと。
「自分の家に泥棒が侵入したら、どんな方法で彼を追い出すべきかなど問題ではない。大事なのは、とにかく泥棒を追い出すことだ」と主張する若者に対するガンディーの反論の続きです。
さて、「相手が違えば、対処法も異なる
(709)と言ったガンディーですが、その直後に別の見解も示しています。それは、「自分の家に忍び込んだ泥棒が自分自身の父親であろうが、あるいは武装した強そうな男であろうが、いずれにしても、私は眠っているふりをするべきだ」というものです。
父親の場合は、「お互いに気まずくなるから」でしょうか、それとも、「父親と争ったり、父親を犯罪者にするのは道徳に反しているから」でしょうか?
これに対して、武装した男の場合の理由は容易に想像できますね。恐らく、「どんな財産よりも自分の体や命の方が大事だ。戦って傷つけられたり殺されたりするよりも、眠ったふりをして盗まれるままにしておいた方がいい」ということではないでしょうか?
ガンディーは続けて、その理由を述べるのですが・・・