イタリアの状態はインドが目指すべきものではない。 [2019年11月20日(Wed)]
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このイタリアのような状態をインドにおいても再現させたいなどとはまさかあなたも思わないでしょう。 「イタリアと同じように、ぼくたちインド人も独立を勝ち取ろう(629)」と若い読者は威勢良く言いましたが、「イタリアは決してインドが目指すべきモデルではない」とガンディーは反論します。なぜなら、「イタリア統一戦争の結果、イタリア王国は成立した。しかし、イタリア国民は自由になっていない(643)」からです。 イタリアという国家を建設することは、あくまでも手段であって目的ではありません。これについて、マッツィーニは次のように述べています。「祖国とは、ただ一つの目的のために、協調しつつ努力する点で結ばれた自由で平等な者たちの集団です」「真の祖国は、均一な権利のない所には存在しません。そこにあるのは国家でも国民でもなく、状況により結束することもあれば分裂することもある人間たちの偶発的な集まり、烏合の衆に過ぎません」(「人間の義務について」) これに続けて、ガンディーは・・・ |