探究心に溢れる学生たちは、きっといつの世にあっても古典を学ぶだろう。 [2013年10月18日(Fri)]
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「古典の研究は、やがて現代の実用的な研究に道を譲ることになるだろう」。そんなことが時々言われたりもする。けれども、探究心に溢れる学生たちは、きっといつの世にあっても古典を学ぶだろう。それがどんな言葉で書かれていようと、いかに古い時代に著されたものであろうともである。 このように、ソローは古典を賞賛するのです。彼の立場は、一般教養的な学問を重視するものだと言えるでしょう。しかしながら現代社会の趨勢を見ると、彼の主張とは反対に実用主義の方向に流れて行っているように思われます。 「世のため人のために役に立つ」。そう言われると、そうでない学問に比べて確かに価値があると思われるかもしれません。しかし、本当に何が役に立つのか、何が重要なのかということは、果たして短期的な視点で正しく把握することができるのでしょうか? |