自治の本質は・・・。 [2020年12月31日(Thu)]
(1048)
自治の本質が何であるかは既に述べました。 それは、力や武器によって得られるものでは絶対にないのです。 インド民族運動の過激派の人たちに対するガンディーのへのメッセージ(1045)の続きです。 自治の本質については、(608)などで述べられていました。すなわち、「自治とは、自分自身を統治することである」というのがガンディーの持論なのです。 だから、彼にとって問われるべき主要な問題は、インド人ひとりひとりの精神のあり方と生活実践なのです。そう考えれば、「自治を獲得するために暴力は必要ない」と彼が主張するのも当然だと思います。必要ないどころか、暴力の行使はまさに自治に逆行する行為だということになるでしょう。 そうは言っても、ガンディーは各自の内面的な問題だけに目を向けて、社会的な問題を無視したり軽視したりしていたわけではありません。イギリスの不当な支配に憤り、多くのインド民衆が苦しみから解放されることを切実に希求する気持ちは大いに抱いているのです。ただ、そのような社会的な問題であっても、その本質的な解決は決して外的な力によってなされるのではなく、ひとりひとりの意識と行動によってしか克服することはできないという考えなのです。 そして・・・ |