明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
2021年になりました。ぼくたちは、人類の歴史の中で、今、どんな所にいるのでしょうね。
さて、今からちょうど100年前の1921年、インドのガンディーとタゴールがチャルカに関する論争をしたそうです。「みんなでチャルカ(手回し糸車)を回して糸を紡ごう」という運動をしていたガンディーを、タゴールが批判したのです。ただし、タゴールが機械に象徴される西洋文明を支持していたのかというと、決してそうではありません。
その5年前の1916年、タゴールは日本の東京帝国大学で講演し、こう語ったそうです。
「日本人たちよ、あなたがたはその近代文明を、そのまま受け入れてはならない」
西洋で生まれ世界に広がりつつあった近代文明とは違った文明が人類には必要であるという考えにおいて、二人はかなり一致していたのではないかと思います。
タゴールの言葉の意味を真に理解することは、100年前の日本人には難しかったかもしれません。しかし、今はどうでしょう? 随分長い時間を要したにしても、今からでも、ガンディーやタゴールから学んで彼らの志を受け継ぐ努力をすべきなのではないかとぼくは思います。
本学のブログに連載しているガンディー研究ゼミは、「ヒンド=スワラージ(インドの自治)」の最終章に入っています。