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イギリス人は憎まないが、彼らの文明は憎みます。 [2021年04月08日(Thu)]
(1143)
 これらのものは、その本質において我々の害になるのです。このことは是非とも肝に銘じておいてください。我々がそれらを望まないのは、そういう理由からです。
 私は、イギリス人に対しては少しも敵意を抱いてはいません。しかし、彼らの文明は我々の敵だと見なしているのです。



 「ヒンド=スワラージ(インドの自治)」の最後のまとめの四番目、これが最後の項目なのですが、まだ続きます。
 「ヨーロッパ文明は有害なもの、憎むべきもの、断固として拒否すべきもの」というのは、この本の最も重要なテーマです。ただ、彼はヨーロッパ人(イギリス人は、その代表です)を憎んでいるのではありません。ヨーロッパ人への敵意や対抗心から、その文明を受け入れがたいと思っているのでもありません。
 そうではなくて、彼はヨーロッパ文明(ヨーロッパはたまたま歴史的にその発祥地になっただけなので、近代文明と言った方がいいかもしれません)がその本質からして極めて有害なものであると主張しているのです。
 もちろん、それはインド人にとって有害であるだけでなく、イギリス人にとっても有害なのです。(235)では、「イギリス人たちは、今まさに文明によって苦しめられている」と語られていましたね。
 さて、これで最後のまとめは終わりです。
 次はいよいよ、ガンディーの結びの言葉に入ります。
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