（１０８０）
　あなたがたは鉄道や軍隊にお金をかけるのが当然だと考えているようですが、我々はそれを容認することができません。そのどちらにも、意義を認めることができないのです。
　

　
　当時インドを支配していたイギリス人に対するガンディーのメッセージの続きです。
　経済的搾取と機械文明、宗教、教育や裁判制度、言語の問題に続いて　ガンディーは鉄道と軍隊を取り上げます。鉄道と軍隊を一緒にするのは不可解だと感じる人もいるでしょうが、彼にしてみればどちらも悪しき文明を象徴するものなのだと思います。
　鉄道については、（第９章　インドの状態（続き）　鉄道）で詳細に論じられていました。
　また、軍隊については、「ヨーロッパ式の軍隊を持つということは、すなわちヨーロッパの文明を取り入れるということだ（６５７）」と言って完全にそれを否定しています。
　ですから、インドを支配しているイギリスが「インドの開発・発展と安全保障のために」鉄道建設や軍備の増強を行うことにはっきりと彼は不賛成の意を表明するのです。
　そして、さらに続けて・・・