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あなたを奴隷にしているのは、あなた自身の思い込みである。 [2020年05月17日(Sun)]
(824)
 たとえ不正な法であっても法には従わなければならないという迷信がある限り、彼らはずっと奴隷であり続けるでしょう。
 受動的抵抗を実践する者だけが、このような迷信を取り去ることができるのです。



 「ある盗賊団の中で、盗みについて知ることが彼らの義務とされていたとしたら・・・(823)」という話の続きです。
 その盗賊団に所属している人は、2つの相反する規範の板挟みになってしまうのです。すなわち、「盗みについて知る。つまり、盗みを実行する」という組織の掟に従えば、「盗むなかれ」という一般的な道徳律に背くことになります。しかし、盗みをしないという倫理を実践しようとすれば、組織の法に違反する反逆者になってしまいます。
 よほどの利己主義者でなければ、このような状況の中では多かれ少なかれ葛藤に苦しむのではないでしょうか? (「自分が盗賊団の一員だったら・・・」という仮定は多くの読者にはしにくいでしょうが、「もし自分の所属する組織(職場など)から要請されることと、社会一般の正義と思われることが一致していなかったら・・・」と想像してみたら、どうでしょうか?
 この悩ましい問題に関してガンディーは、「悪法も法であるという迷信にとらわれている限り、結局その人は自分が属している組織の命令に従わざるを得ないだろう。だから、そのような迷信は是非とも棄てなければならないのだ」と言っています。
 それから・・・
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