悪法にも、従わなければならないのか? [2020年05月01日(Fri)]
(808)
良い法律であろうが悪い法律であろうが、とにかくどんな法律であっても国民は従わなければならない。インド人の遵法精神は決してそのようなものではありませんでした。 人々は自分が正しいと思わない法律には敬意を払いませんでした。そして、そのような法律に従うよりも、法律違反による罰を受ける方を選んだのです。 「受動的抵抗は、遵法精神と矛盾することではない(807)という話の続きです。 ガンディーによれば、「遵法精神」とは普遍的真理の法・神の法に従うことです。だから、そのような法と矛盾するような人間社会の法は、もはや法規範としての有効性を持たないということになります。 しかし、これとは別の見解もあります。すなわち、「悪法もまた法なり」という考えです。「どんな法であっても、法として制定された以上、すべての国民はそれに従わなければならない」ということです。 しかし、インド人の遵法精神は決してそのようなものではなかったとガンディーは言うのです。 そして、さらに続けて・・・ |