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いかにして自分自身を統御するか。 [2019年11月05日(Tue)]
(633)
 マッツィーニが目指したことはイタリアにおいて実現しませんでしたし、今もなお実現していません。
 「人間の義務について」という著書の中で彼はこう書いています。
 「いかにして自分自身を統御するかをすべての人が学ばなければならない」と。
 しかしながら、イタリアでそのようなことは起こっていないのです。



 「(イタリア統一運動において活躍した)マッツィーニとガリバルディの間には重大な相違があった(632)」という話の続きです。
 マッツィーニは、単なる革命運動家ではなく、独自の自由主義・共和主義を唱えた思想家でした。そして、ガンディーが言う通り、「人間の義務について」という本を書いています。
 その序章で、彼は、「イタリアの労働者に向けて、私は各人が負う義務について語ろう。困窮している人々に向かって権利ではなく義務を語ろうとするのはなぜかといえば、権利や自由や幸福や豊かさを求める考えこそが、現今の人民の困窮をもたらしたものだったからである」と述べています。
 また、「すべての人は自由への権利を持っている。しかし、それは決して目的ではなく人間としての義務を果たすための手段である。だから、人が持っているのは利己的に振る舞う自由ではなくて、内から進んで善を選び取る自由なのである」というようなことを書いています。
 しかし、「そのようなマッツィーニの理想はイタリアにおいて今もなお実現していない」とガンディーは言うのです。
 一方、ガリバルディの方は・・・
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