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ナショナリズムと他民族の排斥。 [2018年05月10日(Thu)]
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 「インドからイギリス人を追い出すべきだ」。そのような意見が多くの人々の口から発せられるのを耳にします。けれども、どうしてそうすべきなのかをきちんと考えた上で発言している人は少ないようです。



 「多くのインド人が自治を望んでいる。しかし、自治という言葉の意味を皆が正しく理解しているわけではない」という話の続きです。
 自治(スワラージ)という願い・要求がナショナリズムと強くつながっているのは明らかでしょう。そして、ナショナリズムが排外主義と結合しやすいのも事実です。だから、スワラージを求める多くのインド人たちが「イギリス人を自分たちの国から追い払おう」と考えたのも理解できる心情ではあります。幕末期の日本で「尊王攘夷」という考えに多くの人がとらわれていたのも、恐らくこれと似ているのではないかと思います。
 多分、人々の心の中では「インドを我々インド人が治める国にしよう」ということと「イギリス人を我々の国インドから追い出そう」ということがごく自然に結び付いていたのでしょう。
 しかし、ガンディーはこれに異論を唱えるのです。
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