• もっと見る
«10月定例学問会の報告(10)あんこで世界平和。 | Main | 10月定例学問会の報告(11)右翼と左翼。»
スキムミルク。 [2024年11月12日(Tue)]
(1272)
 しかし、ミルクを飲むことができるほどの経済的ゆとりを持っていない人もいます。また、ミルクが手に入らない地域もあります。
 さて、ここで私はミルクに関する非常に重要な事実について述べたいと思います。一般に信じられているのとは反対に、脱脂乳はとても栄養価の高い食品です。それは全乳よりずっと有効性が高いということが明らかになる場合もあります。
 ミルクの主要な働きは、体の組織を作ったり修復したりするための動物性タンパク質を供給することです。ミルクの表面からクリームをすくい取ると、脂肪の一部が取り除かれますが、タンパク質はそのまま残ります。その上、我々が利用できるクリームすくいの道具ではミルクからすべての脂肪を取り除くことはできませんし、そのような道具が作られるとも思われないのです。
 ・・・



 食べ物についてのガンディーの話の続きです。
 「ミルクにはタンパク質が含まれていて、肉よりも消化しやすい」と彼は言っていました。(1271)
 しかし、高価だったり地域で生産されなかったり等の理由でミルクを入手することが困難な場合もあるでしょう。
 そこでガンディーは、搾ったままのミルクからクリーム(脂肪に富む部分)を取り除いた後の脱脂乳(スキムミルク)の栄養価の高さを強調し、その積極的な活用を勧めるのです。
 スキム(skim)というのは「表面をすくう」という意味です。つまり、ミルクの表面に浮いたクリームをすくい取った残りが脱脂乳なのです。ミルクの中から価値ある部分(脂肪分)を取り除いた後の滓(カス)であるとも考えられますし、飲むのであれば全乳の方がおいしいのですが、栄養的な価値を考えるとこの脱脂乳を健康食品として大いに活用した方が良いと彼は提言しているのです。
 ちなみに、この時代のインドでは肥満や生活習慣病の問題などは起こっていないので、現代のように「なるべく脂肪が少ない方が良い」という考えはまったくなかったと思われます。
 それから、タンパク質を含む食品の次に彼が取り上げるのは・・・
トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました

コメントする
コメント