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家畜の健康の問題。 [2024年11月07日(Thu)]
(1267)
 道徳的な問題のほかにも、肉やミルクには純粋に健康の観点から見ても問題があります。肉にしてもミルクにしても、その源となる動物が持っている問題がそのままその食品にもたらされてしまうのです。
 人間に飼育されている動物、すなわち家畜は、完全な健康をもうほとんど失ってしまっています。人間と同様に、家畜もまた数え切れないほど多くの疾患に苦しんでいるのです。
 その家畜が定期的な医療検査を受けている場合でさえ、それらの病気が見逃されてしまうことがあります。ましてや、インド中のすべての家畜を対象にして医療検査を行うというのは大変な難事業であり、いずれにせよ現時点ではまったく不可能です。
 ・・・
                


 食べ物についてのガンディーの話の続きです。
 「ミルクを飲んだり肉を食べたりすることには倫理的な問題がある(1266)」と彼は述べていました。しかし、それだけでなく、肉や乳製品を食べることには健康上の問題もあると言うのです。
 つまり、「人間に飼われている動物はもはや健康ではない。だから、その乳や肉も決して健康的とは言えないのだ」ということです。
 飼育動物の健康の問題、すなわち、「不自然な食べ物を食べさせられている」「多量の薬物や抗生物質が投与されている」「非常に不衛生でストレスの多い環境で飼育されている」「品種改良が進み過ぎて野生動物としての本来の生命力が失われている」などが今日いろいろ指摘されています。ガンディーの時代のインドでは今より遥かに自然に近い素朴な酪農がおこなわれていたと思われますが、それでもやはり、「人間に飼われている動物は、本来の生き方と異なった生活の仕方を強いられていることにより、その動物としての健康を失ってしまっている」と彼は断言しているのです。
 それは、人間に飼われている家畜に限らず、人間自体にも当てはまることなのです。ガンディーは、文明とはまさに病気のようなものであるとさえ言っていましたね。(「ヒンド=スワラージ」
 そして・・・

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