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自然が取る最終手段とは? [2024年10月24日(Thu)]
(1253)
 人間が絶えず邪魔をするために、自然の回復力が失われてしまったように見えることもあります。そういう時、自然は断固として修復できない体を破壊するという最終手段を取るのです。それは、すなわち死です。魂は、古い肉体の代わりに新しい肉体を与えられて生まれ変わるのです。
 ですから、村の清潔と衛生のために働く活動者は、彼自身が意識しているかいないかに関わらず、人々にとって最善の助け手であり最良の医師なのです。
  
             (「ハリジャン」1935年4月5日)  



 「自然こそが最良の医師である(1252)」というガンディーの話の続きです。
 しかし、自然治癒力にも限界があるのではないか、人間が医療を施さなければ治らない病気もあるのではないか、そう思う人もいるかもしれません。しかし、ガンディーに言わせれば、それは人間が不自然な介入をすることによって自然の邪魔をしているからなのです。
 また、彼の考えによれば、死というものさえも自然の無力さを表す現象ではないのです。
 死とは、自然の最終手段であって、修復不可能な肉体を滅ぼすことにより魂が新たな肉体を得て再生することを可能にするという積極的な意味を持っているのだそうです。
 そのような考えに基づくならば、人間がなすべき医療支援は薬の投与や高度な治療ではなく、清潔と衛生に関わる健康教育を行い村の生活環境の改善を図ることこそがその中心的課題になるのだと彼は言うのです。(1247)

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