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暴力によって富める者たちの富を奪ったとしても、社会はますます貧しくなる。 [2022年02月26日(Sat)]
(289)
 金持ちの財産を暴力によって奪ってしまうならば、社会はますます貧しくなってしまうでしょう。なぜなら、富める人々には蓄財の才能があるのに、それを社会のために活かせずに結局失ってしまうことになるからです。
 ・・・ 
 

 
 「公平な分配という理想は、どのような方法で実現されるのか?」という話の続きです。
 「富める者たちから暴力的に富を奪うという方法では、決して社会に利益をもたらすことはできない(288)」とガンディーは断言しましたが、ここではその根拠が述べられています。
 彼の考えでは、金持ちは決して敵ではないのです。共に働き、社会貢献を目指して協力していくべき仲間なのです。もしも金持ちを敵にしてしまったら、彼らの力は国のために活かせなくなってしまいます。それは、国にとって大きな損失であると彼は言うのです。
 確かに、分配の仕方を問題にする前に、生産についても十分に考慮されなければならないでしょう。言うまでもなく、分配の前提となるものは生産だからです。生産が乏しければ、十分な分配も不可能になってしまうのです。
 というわけで、経済に関しても非常に幅広い視野をガンディーが持っていたことは注目に値すると思います。
 そして・・・ 
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