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大衆と苦楽を共にしない限り、その真の代表者にはなれない。 [2021年11月07日(Sun)]
(181)
 そういったことのすべてを実践しない限り、我々は決して真に大衆を代表する者にはなれないでしょう。
 そして、我々がそれを果たした時にはじめて、村人たちは我々のすべての呼び掛けに応えてくれるでしょう。それは、私が現にこの文章を書いているというのと同じくらいに確かなことです。
          (「ヤングインディア」1924年9月11日)



 インドの民族運動に取り組む知識人たちに、「村の中へ入って行け。そして、彼らと生活を共にせよ」とガンディーは呼び掛けます。
 彼らに対してガンディーは、「私たちは、理想的な村人にならなければならない。決して、現在の多くの村人と同じようになってはいけない(178)」と説く一方で、「村人たちを外から眺める者であってはならない。彼らと同じ労働をせよ(180)とも言っています。
 この2つの要求は互いに矛盾し合っているように感じられるかもしれません。しかし、そうではないのです。なぜなら、知識人たちが村人に教えたことが受け入れられるためには、決して村の共同体の外部者であってはならないからです。つまり、「これが科学的真理なのだ」とか「先進国ではこうしている」とか「有名な人がこう言っている」とか、単なる権威では大衆の意識や行動を変えることは決してできないということだと思います。
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