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友愛の精神ではなく、強欲。 [2021年09月05日(Sun)]
(120)
 少数の人々の手に富が集中することを私は望みません。富は、万民の手に渡るようにしなければなりません。
 今日の状態は、少数の者たちが多数の人々の背に乗っているようなものです。そして、機械はその少数者の利益にしか役立っていません。
 機械化を進める推進力となっているのは、人々の労働を軽減させようという友愛の精神ではありません。単なる強欲です。
 機械には、このような構造的な問題があります。だから、私はこれと全力で闘っているのです。
 ・・・
 


 機械についてのガンディーの話はまだ続きます。
 (119)で彼は「機械の恩恵を受けるのは人類のうちごく一部ではなく、すべてでなくてはならない」と言っていました。確かに、機械化によって労働者の働く時間が減少したかと言えば、決してそうではないでしょう。そして、生産性が向上した分だけ彼らの所得が増えただろうかと考えてみると、やっぱりそんなことはないだろうと思われます。
 機械化を進めるのは労働者ではありません。資本家です。そして、資本家たちが機械を導入しようとする動機は、労働者たちの負担を軽減することではなく、生産性を向上させることによって自らの利潤をより増やそうという欲望なのです。
 実際、機械化の前と後で貧富の差は縮小したでしょうか? 恐らく、そんなことはないのではないかと思います。機械化の波が世界に波及するにつれて、経済的な格差の問題は解決に向かっているでしょうか? それどころか、世界の中の貧富の格差はますます拡大の一途を辿っているような気がします。
 そして・・・
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