• もっと見る
«しもかわ読書会4月例会の報告(9)子どもに空き缶集めをさせるべきではない。 | Main | しもかわ読書会4月例会の報告(10)田島征三さんの訴え。»
民主政治は、多数派のためでなく、すべての人のためでなくてはならない。 [2021年05月27日(Thu)]
(21)
 なぜなら、私にとっての「ヒンド=スワラージ(インドの自治)」とは、すべての人々による、すべての人々のための政治であり、正義に基づいてなされる社会の統治でなければならないからです。
 
          (「ヤングインディア」1931年4月16日)



 インドの自治(スワラージ)は、インドの多数派による政治である。つまり、ヒンドゥー教徒がインドの多数派なのだから、ヒンドゥー教徒の意志が、インド国民の総意となる。そして、ヒンドゥー教の教義や慣習が、インドの国策上の基本的な指針となる。そのような考えを、ガンディーははっきりと否定・拒絶します。(20)
 なぜなら、彼の考える自治(スワラージ)とは、「多数による統治・支配」ではなくて、「万民による統治」だからです。何が正義で何が正当であるかは、選挙における得票数で決まるのではありません。選挙民ひとりひとりが、公正な判断をし、適切に選挙権を行使した場合のみ、民主主義はその本来の機能を果たすことができるのです。
 (17)では、「利己的な多数者による統治は、無政府状態と変わらない」とさえ言っていましたね。
 そして・・・
トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました

コメントする
コメント