2月21日エコツアー終了
先週の日曜日、エコツアーがおこなわれ
東京・新宿から出発した天ぷら油バスで
参加者の皆さんが渡良瀬エコビレッジを訪れました
東京から栃木のエコビレッジまでは結構近いもので
1時間半から2時間程度で通常の交通状況だと到着してしまいます
今回も特に混雑や事故渋滞もなかったので
早めに着き、渡良瀬遊水地も行ってもらいました
久しぶりに朝から晴れて、きっときれいな景色が見られたのではないでしょうか?
その後、渡良瀬エコビレッジに到着して
まずは理事長からの挨拶とエコビレッジについてのお話。
囲炉裏をぐるりと囲んで、自己紹介…
東京・神奈川・埼玉・千葉などから皆さん参加してくださいました。
そして、ウェルカムドリンクならぬ、ウェルカムベジタブル(笑)で
皆さんに来て早々にエコビレッジのニンジンを生で食べてもらいました
「柿みたい!」「青臭さとかがまったくない」
そんな感想をいただきました。
皆さんにはこのニンジンがどんな場所でどんな風に育っているのか
後ほどよ〜く見てもらいますね!
外へ出る前に、お昼に食べるお赤飯を竈で蒸かす様子を
皆さんに見てもらいました!
おいしく蒸けるかな〜?
それから出発〜
まずは…
通りかかった薪を保管している小屋について
木について説明。
エコビレッジでは冬場は薪ストーブに毎日薪を使用し
通年、五右衛門風呂に使用しています。
その量なんと15t相当!
皆さんに後で薪割りをしてもらうかた〜い樫の木や
スギやサクラ、などなど様々な木が置いてあります。
そして、その近くにある
ヨシの腐茎土(ふけいど)作りをおこなっている場所へ移動し
腐茎土の特徴や、原料のヨシについて説明をしました。
「ヨシってヨシズのヨシですか?」…その通りっ!
きっと腐茎土なるものがあること自体、皆さんはご存知ないですよね?
今この場所には、昨年末刈り取ってきた
ヨシの束が大量にあるので驚かれたと思います。
また、今年も5月からわたらせ未来基金の皆さんと作り始める予定で〜す。
次に向かったのはエコビレッジの畑。
まずは玉ねぎの畑を周りました。
その道すがら、足元を見ると
寒さが緩んで春を心待ちにしている
たくさんの植物たちが一生懸命日光を浴びている姿がありました。
セリ、ヨモギ、ナズナ、ホトケノザ、ノビル…
低く、めいいっぱい葉を広げ生き延びようとしている姿は
小さいけれど生命力に溢れていますね
春ももう、すぐ、そこ。
そして次にニンジンの畑に行きました。
ここでは皆さんお待ちかねの野菜の収穫
一見すると冬枯れしているニンジンの葉を見て
え?ニンジンどこにあるの?と思いますが
ありますよ〜その足元に、しっかりと根を張って。
「ひとり3本まで抜いてくださ〜い!大きさはどれでもいいですよ〜」
と言うと皆さん本気モード
「大きいのどこですか?大きいのどうやってわかるんですか?」
まるで子供のように楽しそうに、大盛り上がり!
大きいのを見つけて、なかなか抜けない〜なんてやっていると
超重量級のニンジンがお出ましになりました。
5股くらいにわかれた重量1本2kgのニンジン…
どんな肥料を使うとそんなの育つの?と思う方もいるかもしれませんが
エコビレッジのニンジン畑は無肥料です。
土と野菜自身の力があれば充分に育つんです。
みなさんエコビレッジの畑に驚いた様子でした。
そして、収穫したニンジンをしっかり手に持ち
一旦エコビレッジに戻って
今度は午後にやる薪割り用の木を
参加者の皆さんに運んでもらいました。
「重たっ!これ割れるの?」とみなさん。
樫は手ごわいですよ〜
薪を割るところだけでなく、準備するところを含めて
薪割り、ひとつの仕事ですからね。
お願いしま〜す。
そして運び終わったら、お待ちかねのお昼ごはん〜
お赤飯もおいしく蒸けました!
そして今回のメニューは
栃木県の郷土料理「しみつかり(しもつかれ)」。
県民の方以外は食べたことないと思います。
ニンジン、ダイコンをすりおろして節分の時の大豆、鮭の頭
そして酒粕を入れて、長〜く煮込む料理。
見た目は結構独特なのですが、おいしいしみつかれは本当においしい。
お赤飯にかけて食べると相性バッチリなのです。
料理名の由来は「凍みる(しみる)」と「つかる」で「しみつかり」
もしくは「栃木=下野(しもつけ)」という地名から「しもつかれ」と言われています。
その他には、小松菜と京菜のお吸い物
里芋の煮っ転がし、白菜漬けにたくあんなどを出しました。
みなさんほとんど残さず、
じっくりじっくり、味わっていただけたようです。
そして午後は、午前中に運んだ薪を
いよいよ皆さんに割っていただきます!
まずは理事長のお手本をお見せして「スコーン!」
気持ちいい割れっぷりです。
そして、男女2か所に分かれて、いざ…
構え!えい!「ゴン!あれ?」
「それは木がねじれてるからダメだな〜」と理事長。
「え?どこがどうねじれてるんすか?」参加者。
「割れる場所を見極めないと割れないんだよ」と理事長。
「え?どこ?どこですか?」参加者。
わかるわけないですよ。
最初から体の使い方が上手でうまく割れる人もいましたが
みなさん苦戦…
しかし、あるところで「スパン!」と割れる場所が!
なんとなく、割れる場所がわかった。…気がする?
「割れるとすごい爽快!」と言っていました。
まだもう少しやっていただきたいところ、ですが
時間も決まっているので次に綿くりをやってもらいました。
工房に移動して、
まずは綿の歴史と特徴、綿の成長過程を
写真を見ながら説明しました。
そして、昨年末収穫した綿を用意し、
みなさんに綿くりをしてもらいました。
初めて触る原綿のふわふわの感触にみなさん笑顔。
のち、熱中。
そして今回はボランティアスタッフの和田くんに
綿打ち、糸紡ぎのデモンストレーションをやってもらいました。
栽培時期は終わってしまったので、
せめて、綿くりした綿がどうやって糸になっていくのか
そこまで皆さんに見てもらいたかったのです。
綿打ちの弓で綿の繊維をほぐし、さらにさらに
ふわふわになる綿。
そしてそれでシノ(形を整えた綿の塊)を作って
コマを使って糸になっていく様子はまるで魔法のよう
しかし、地道な作業なのです。
この過程から私たちの生活までは大きな距離ができてしまい、
手元に届くまでの過程を想像することすらしません。
かつては生活の一部であったことなのに。
少しでも、この体験が皆さんの体のなかに残れば嬉しいです。
「今度は糸紡ぎもぜひやりたい!」とおっしゃってくださった方もいました。
栽培の方もぜひ参加してみてくださいね!
そして、最後におやつを食べてもらいました。
さつまいもとりんごを煮たデザートと2日前についた豆餅。
そして、囲炉裏で沸かしていた湯釜のお湯を使って
お茶を飲みながら、今回の感想などを伺いました。
今回をきっかけにご興味を持ってくださった人もいて
本当にうれしいです。ぜひ遊びに来てくださいね。
エコビレッジのイベントは4月に始まる予定です。
詳しい情報は引き続き、ブログをチェックしていてくださいね。