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2019年07月22日(Mon)

本則課税F(特定役務の提供)

NPO法人、一般社団法人・一般財団法人等の経理担当者向けに、消費税の仕組みを一から説明しています。

本則課税方式(一般課税)の場合の仕入控除税額の計算方法について説明いたします。

今回は、かなりマニアックなテーマですが、「国外事業者が行う芸能・スポーツ等に係る消費税の課税関係」について取り上げたいと思います。

下記の国税庁のリーフレットを参考にしています。

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/tokuteiekimu.pdf



1.概要

平成27年度の税制改正で、国外事業者が国内で行う芸能・スポーツ等の役務の提供について消費税の課税方式が見直され、当該役務の提供を受けた事業者に申告納税義務を課す、いわゆるリバースチャージ方式が導入されました。

例えば、マラソン大会を主催するNPO等が、そのマラソン大会の優勝者に賞金を支払う場合に、その優勝者が非居住者(国外事業者)であれば、この特例の対象になる可能性があります。


2.特定役務の提供

この特例の対象になる取引のことを「特定役務の提供」といいます。

「特定役務の提供」とは、国外事業者が、対価を得て他の事業者に対して行う以下の取引です。

@ 芸能人としての映画の撮影、テレビへの出演

A 俳優、音楽家としての演劇、演奏

B スポーツ競技の大会等への出場


なお、国外事業者が個人事業者で、当該個人事業者自身が@からBの役務の提供を行う場合
も含まれます。

また、国外事業者であるスポーツ選手が、映画やCM等の撮影を国内で行って、その演技、出演料等を受領する場合は@に含まれます。

国外事業者がアマチュア、ノンプロ等と称される者であっても、スポーツ競技等の役務の提
供を行うことにより報酬・賞金等を受領する場合はBに含まれます。


3.リバースチャージ方式

「特定役務の提供」については、国外事業者から国内において当該役務の提供を受けた事業者が「特定課税仕入れ」として、「リバースチャージ方式」により申告・納税を行うこととなります。

マラソン大会の例でいえば、「国外事業者(優勝者)から国内において役務の提供を受けた事業者」とは、マラソンの主催者であるNPO等ですので、NPO等が、その優勝賞金等を「特定課税仕入れ」として申告・納税をします、

このような方法を「リバースチャージ方式」といいます。


4.リバースチャージ方式に関する経過措置

「特定役務の提供」を受けた場合のリバースチャージ方式は、経過措置により、当分の間は、当該課税期間について一般課税で申告する場合で、課税売上割合が 95%未満である事業者にのみ適用されます。

当該課税期間において、課税売上割合が 95%以上の事業者や簡易課税制度が適用される事業者は、「特定役務の提供」を受けた場合であっても、経過措置により、当分の間、その「特定役務の提供」に係る仕入れはなかったものとされますので、その課税期間の消費税の確定申告では、当該仕入れは課税標準額、仕入控除税額のいずれにも含まれません。

マラソンを主催するNPO等は通常、非課税売上はほとんどないケースが大部分と思いますので、リバースチャージ方式で消費税を計算するケースはレアケースではないかと思います。

その場合には、優勝賞金等は、仕入控除税額の計算には含まれません。




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