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2019年06月11日(Tue)

特定収入の特例(調整割合が変動した場合A)
NPO法人等の消費税について見ています。

特定収入に係る仕入税額控除の特例の計算を見ています。

前回から、「調整割合が著しく変動した場合」について見ています。

その課税期間の調整割合と、過去3年間を通算した調整割合との差額が20%以上である場合には、特定収入に係る課税仕入れ等の税額を調整して計算することになります。

今回は、この調整計算が必要になる要件について、詳しく見ていくことにします。





1.調整計算をする要件

消費税法施行令75条5項の調整計算をする要件は以下の通りです。

当該課税期間における調整割合と当該課税期間における通算調整割合との差が百分の二十以上である場合には、当該課税期間の法第六十条第四項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額とする。

その課税期間の調整割合と通算調整割合との差額が20%以上の場合には、特殊な計算をする旨が掲げられています。


2.通算調整割合


そして、通算調整割合については、消費税法施行令75条6項に記載されています。

前項に規定する通算調整割合とは、第一号に掲げる金額のうちに第二号に掲げる金額の占める割合をいう。

一 当該課税期間の通算課税期間における資産の譲渡等の対価の額の合計額に当該通算課税期間における課税仕入れ等に係る特定収入以外の特定収入の合計額を加算した金額

二 当該課税期間の通算課税期間における課税仕入れ等に係る特定収入以外の特定収入の合計額


そして、通算課税期間については、消費税施行令75条5項一号ロで説明されいます。

当該課税期間の初日の二年前の日の前日の属する課税期間から当該課税期間までの各課税期間


通算課税期間とは、その課税期間を含む過去3年間の各課税期間です。

2018年4月〜2019年3月が当期であったとすれば、通算課税期間は、2016年4月〜2019年3月までの課税期間のことを言います。

そして、通算調整割合とは、2016年4月〜2019年3月までの資産の譲渡等の対価の額の合計額+使途不特定の特定収入のうちに、使途不特定の特定収入の占める割合です。


3.調整計算をする場合

そして、調整計算をするのは、その課税期間の調整割合と通算調整割合との差額が20%以上ある場合です。

例えば、前回掲げた私の例のように、今期に大きな寄付金を受けたため、以下のような状況だと仮定します。

2016年度 

受取寄付金 1千万円(使途不特定の特定収入。以下同じ)
事業収益  9千万円(税抜課税売上。以下同じ)
合計    1億円

2017年度

受取寄付金 1千万円
事業収益  9千万円
合計    1億円

2018年度

受取寄付金 1億1千万円
事業収益   9千万円
合計     2億円


今期だけですと、調整割合は55%です。

つまり、課税仕入の55%はカットされます。

通算調整割合は、当期を含む過去3年間の各課税期間を合計しますので、以下のようになります。

分子=1千万円+1千万円+1億1千万円=1億3千万円

分母=1億円+1億円+2億円=4億円

通算調整割合=32.5%


調整割合(55%)−通算調整割合(32.5%)=22.5%≧20%

∴調整計算が必要になります。


逆に言えば、調整割合と通算調整割合の差額が20%未満であれば、調整割合が著しく変動した場合の調整計算はできないということになります。


次回は具体的にどのように調整計算をしていくのかを見ていくことにします。



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