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2019年06月10日(Mon)

特定収入の特例(調整割合が変動した場合@)
NPO法人等の消費税について見ています。

特定収入に係る仕入税額控除の特例の計算を見ています。

今回は、「調整割合が著しく変動した場合」について見ていきたいと思います。

「特定収入に係る仕入税額控除の特例」自体が相当にマイナーなテーマですが、さらにその中でも、この「調整割合が著しく変動した場合」はマイナーなテーマです。

しかし、私は、この「調整割合が著しく変動した場合」に該当して、調整計算をしたことが今まで2回あり、寄付や助成金が多いNPO等にあっては、必ずしも、「めったに出てこない」とまでは言えません。

今回から、この「調整割合が著しく変動した場合」の「特定収入に係る仕入税額控除の特例」の計算を見ていくことにします。






1.消費税法施行令の規定

調整割合が著しく変動した場合の計算は、消費税法施行令75条5項に規定されています。


当該課税期間における調整割合と当該課税期間における通算調整割合との差が百分の二十以上である場合には、当該課税期間の法第六十条第四項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額とする。

一 イに掲げる金額がロに掲げる金額を超える場合 

前項の規定に基づいて計算した場合における法第六十条第四項に規定する政令で定めるところにより計算した金額(以下この条において「特定収入に係る課税仕入れ等の税額」という。)から、イに掲げる金額からロに掲げる金額を控除した残額(第七項において「調整差額」という。)を控除した残額

イ 当該課税期間につき前項の規定に基づいて計算した場合における特定収入に係る課税仕入れ等の税額に当該課税期間の初日の二年前の日の前日の属する課税期間から当該課税期間の直前の課税期間までの各課税期間における特定収入に係る課税仕入れ等の税額の合計額を加算した金額

ロ 当該課税期間の初日の二年前の日の前日の属する課税期間から当該課税期間までの各課税期間(以下この号及び次項において「通算課税期間」という。)につき、当該通算課税期間の調整割合に代えて当該課税期間における通算調整割合を用いて前項の規定に基づいて計算した場合における当該通算課税期間における特定収入に係る課税仕入れ等の税額の合計額

二 前号イに掲げる金額が同号ロに掲げる金額に満たない場合 

前項の規定に基づいて計算した場合における当該課税期間における特定収入に係る課税仕入れ等の税額に、同号ロに掲げる金額から同号イに掲げる金額を控除した残額を加算した金額



この条文を見てもよくわかりません。

具体的にどういうことなのか、私が経験した例でまずはイメージをつかみたいと思います。


2.具体例


私が最初にこの特例を知ったのは、以下のような事例にあたったときでした。

NPO法人Aは、収益源は、自主事業、受託事業、受取会費の3つで、特定収入は10%前後でした。

ある年に、ある事情により、多額の寄付金をいただき、特定収入割合が50%を超えました。

ただし、その寄付金は、年度末に受け取っており、その受け取った事業年度はほとんど使われておらず、費用は例年通りでした。

通常の特定収入に係る仕入税額控除の計算をしてみると、納付税額がびっくりするほど多くなったのです。

なぜならば、特定収入割合が50%を超えたため、課税仕入れに係る税額の半分以上がカットされてしまったからです。

これは、とっても違和感があり、NPO法人の方も、「何にも状況は変わっていないのに、なんでこんなに税額が増えるの?」という感じで納得ができませんでした。

そこで、何か特別な規定があるのではないか、と調べてみたところ、たどりついたのが、この、消費税法施行令75条5項の「調整割合が著しく変動した場合」の特例計算です。

その課税期間の調整割合と、過去3年間を通算した調整割合との差額が20%以上である場合には、特定収入に係る課税仕入れ等の税額を調整して計算することになります。

次回はその計算方法について詳しく見ていきます。




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