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2019年02月05日(Tue)

クレジットカードによる寄付B(税制上の取り扱い)
クレジットカードによる寄付について、いつの時点で収益に計上するか、寄付金控除はいつのタイミングで受けるのかを見ています。

NPO法人会計基準では、クレジットカードの使用時に収益に計上することを原則とすることが2017年の改正でなりました。

一方、認定NPO法人制度では、寄付者名簿は、現金主義で作成することが求められます。

しかし、このことに法的な根拠はありません。

今回は、税法の取り扱いを見ていくことにします。

税法でクレジットカードによる寄付については、寄付金は法人税法上の収益事業になりませんので、収益に計上する時期については問題になりません。

問題になるのは、クレジットカードで寄付金を支払った場合に、寄付金控除をいつ受けるのか、という問題です。



1. 所得税法の規定

所得税法では、寄付金控除について、以下のように規定しています。

(寄附金控除)
第七十八条 居住者が、各年において、特定寄附金を支出した場合において、第一号に掲げる金額が第二号に掲げる金額を超えるときは、その超える金額を、その者のその年分の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額から控除する。

一 その年中に支出した特定寄附金の額の合計額(当該合計額がその者のその年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の百分の四十に相当する金額を超える場合には、当該百分の四十に相当する金額)

二 二千円


「特定寄付金を支出した場合」、「その年中に支出した特定寄付金の合計額」とありますので、「支出した」という言葉をどう解釈するのか、ということが問題になります。

2. 医療費控除の取り扱い

所得税法における医療費控除についても、同じように現金主義が適用されるとされます。

「居住者が、各年において、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費を支払つた場合において、(以下省略)」


「医療費を支払った場合」としていますので、「特定寄付金を支出した場合」と同じ意味かと思います。

医療費控除においては、国税庁のタックスアンサーに、クレジットカードによる医療費を支払い場合の医療費控除の時期について、記載されています。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1128.htm

「歯の治療費を歯科ローンやクレジットにより支払う場合

歯科ローンは、患者が支払うべき治療費を信販会社が立替払をして、その立替分を患者が分割で信販会社に返済していくものです。

したがって、信販会社が立替払をした金額は、その患者のその立替払をした年(歯科ローン契約が成立した時)の医療費控除の対象になります。

なお、歯科ローンを利用した場合には、患者の手もとに歯科医の領収書がない場合があると考えられますが、この場合には、医療費控除を受けるときの支出を証明する書類として、歯科ローンの契約書の写しや信販会社の領収書を添付してください。」


このタックスアンサーから、税務上は、クレジットカードにより医療費を支払った場合には、銀行から引き落とされる年ではなく、クレジットカード払いをした年に控除するという扱いにすることがわかります。

その理由も、NPO法人会計基準の債権譲渡契約のクレジットカードによる寄付と同じで、歯科ローン(クレジットカード)は、患者が支払うべき医療費を信販会社(クレジットカード会社)が立て替え払いをして、その立替分を患者が(分割で)信販会社(クレジットカード会社)に返済していくものであるためです。


3. 寄付金控除の取り扱い

クレジットカードによる寄付について、寄付金控除をいつ受けるのか、「特定寄付金を支出した場合」という文言を、クレジットカードを使用した時と考えるのか、寄付者の銀行口座から引き落とされた時と考えるのか、ということについて、直接記載された国税庁の解釈はありません。

一方で、税法上は地方公共団体への寄付であるふるさと納税については、総務省の「ふるさと寄附金制度」(いわゆる「ふるさと納税」)に係る事務の取扱いについて(平成25年9月13日付事務連絡)」において、クレジットカードの使用日が領収日であること(領収日が有効となるのは代理納付をした日以降)が記載されています。

http://www.soumu.go.jp/main_content/000301976.pdf

ふるさと納税の取り扱いをしているふるさとチョイスのサイトでは、以下のような記載があります。

https://www.faq.furusato-tax.jp/faq/show/273?category_id=65&site_domain=default

Yahoo公金で領収書は○月○日まで発行されないと表示されるが、大丈夫か

回答
領収書の発行日は確定申告より前であれば問題ありません。

また、領収書の発行日に関係なく、領収書の「寄附日付」が年内の日付であれば、今年の寄附となります。

いつまでが年内の寄附になるかは、自治体によって異なりますので、各自治体のHPやふるさとチョイス内の自治体ページをご確認ください

クレジット決済の場合、多くの自治体では12月31日までの申し込み・入金を今年の分として受けておりますが、締切日は自治体により異なる事もあるため、申し込み前に各自治体のページを必ずご確認ください。

基本的には、寄附をした日が寄附金受領書に記載されますので、クレジット決済であれば、2017年12月31日まで2017年分として申し込めることがほとんどです。

※クレジットカードの引き落とし日やお礼の品の到着日は関係ありません。

ただし、一部の自治体では、カード会社から自治体への入金日を入金日とみなす自治体もあります。


その場合は、12月半ばで今年分の寄附を締め切る場合もございますのでご注意ください。



4. まとめ

クレジットカードにより寄付について、寄付金控除をいつ受けるのか、国税庁の直接に記載された通達や質疑応答などはありませんが、

@ 国税庁のサイトにおいて、医療費控除において、クレジットカードによる寄付は、カード使用日で控除することとしていること。

A ふるさと納税の取り扱いでは、総務省の通知で、クレジットカードの使用日が領収日であること


から、NPOへのクレジットカードにより寄付についても、同様に、税法においては、クレジットカードの使用日を領収日とすることが原則になると考えられます。



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