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2019年02月04日(Mon)

クレジットカードによる寄付A(認定NPO)
クレジットカードによる寄付は、寄付をしてから実際に寄付を受けた法人の預金口座に入金されるまで、2〜3か月かかります。

その結果、クレジットカードの寄付の場合には、寄付者が寄付をした日ではなく、実際に入金された日に、会計上も収益に計上し、寄付金控除の領収書も入金日で発行することがほとんどでした。

一方で、ふるさと納税はクレジットカードによる寄付はクレジットカードの使用時の日付で領収書を発行することが大部分です。

NPO法人会計基準では、クレジットカードによる寄付について、寄付の使用時に収益に計上する考え方が導入されました。

しかし、この改正も、返礼品による寄付と同様に、税務、認定制度とセットになって意味を持ってきます。

今回は、認定NPO法人制度におけるクレジットカードによる寄付金の取り扱いを述べたいと思います。


1. NPO法における取り扱い

NPO法では、認定NPO法人になるためには、パブリックサポートテストをクリアしている必要があります。

パブリックサポートテストには相対値基準、絶対値基準、条例個別指定基準の3つがあり、いずれかの基準を満たす必要があります。(NPO法45条)

相対値基準では、実績判定期間内に総収入金額のうちに寄付金等収入金額の占める割合が20%以上であることが求められます。

絶対値基準では、実績判定期間内の寄付金の額の総額が3,000円以上である寄付者の数が100人以上であることが求められます。

NPO法では、この相対値基準、絶対値基準の計算において、寄付金の額をいつの時点で計上するのかについての定めはありません。



2. 内閣府のQ&A

内閣府のQ&Aでは、クレジットカードによる寄付について、Q&A3-2-16で、以下のように記載しています。

内閣府 NPO法Q&A 3-2-16

https://www.npo-homepage.go.jp/qa/ninteiseido/nintei-hantei-all#Q3-2-16

「PSTの判定上、受入寄附金は、実際に入金したときに収益として計上することとしているため、寄附者名簿に記載する寄附金を受け入れる年月日は、クレジットカード会社から法人への入金があった日にするようにしてください。

(注)「1.寄附者が支払いの手続をした日」や「2.寄附者の銀行口座から引き落とされた日」とは異なりますのでご留意ください。」


この結果、認定NPO法人の認定、更新のために作成する寄付者名簿では、現金主義で寄付者名簿を作成することを求められます。


しかし、これは、法律上の根拠はありません。



3. 所轄庁における取り扱い

このQ&Aを受けて、各所轄庁でも、寄付者名簿を現金主義で作成することを求められます。

クレジットカードによる寄付を未収計上したり、会費、助成金などを未収計上、前受計上して、その基準で寄付者名簿を作成している場合でも、寄付者名簿を作成する場合には、認定調査の時に修正を求められます。

例えば、東京都の特定非営利活動法人ガイドブックにも、寄付者名簿の記載例には、以下のように記載されています。

「年度中に入金のあった寄附」をすべて記載する必要があります。

寄附金を実際に入金された時に収益として計上している限りにおいて、寄附者名簿の総額と活動計算書の寄附金の計上額は一致します。

寄附金を前受金又は未収金で計上している場合は金額が一致しないため、差額に関する説明資料を別紙で添付してください。」




東京都 特定非営利活動法人ガイドブック(認定編)

http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/houjin/npo_houjin/documents/guidebook_nintei/0000001198.html

P35 イー1 相対値基準 原則

(注2)受取寄附金は、活動計算書においては、実際に入金したときに収益として計上します。クレジ ットカードでの寄附を受け入れている等、実績判定期間の活動計算書に記載の寄附金額と実績 判定期間中に受け入れた寄附金額に差異のある場合は、差異の理由がわかる資料を添付してく ださい

P36 
(注 5) 社員から受け入れた会費の合計額について、活動計算書の会費収入に期末の未収会費額を計上している 場合には、未収計上した会費の額は含まれませんのでご注意ください。

P49 記載例

受領年月日 法人に実際に入金があった日に記載してください

寄附者名簿には、「年度中に入金のあった寄附」をすべて記載する 必要があります。 寄附金を実際に入金された時に収益として計上している限りにおい て、寄附者名簿の総額と活動計算書の寄附金の計上額は一致します。 寄附金を前受金又は未収金で計上している場合は金額が一致しない ため、差額に関する説明資料を別紙で添付してください。



4. まとめ

所轄庁が現金主義で寄付者名簿の作成求めてくることについては法令上の根拠はありません。

しかし、現実に、認定NPO法人の調査では、会計上、未収計上をして、それに合わせて寄付者名簿を作成していても、修正が求められ、その修正をしないと認定をしないといわれてしまうと、法人は応じざるを得ません。


これでは、クレジット寄附の未収計上は普及しません。

所轄庁が現金主義による寄付者名簿の作成を求めてくるのは、それがチェックをしやすいということと思われます。

しかし、これは所轄庁の都合です。

会計、税法、所轄庁の運用が整合性が取れるものである必要があると思います。

次回は税法上の取り扱いについてみていきたいと思います。

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