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2014年10月18日(Sat)

NPO法人が中小企業施策の対象に?
先日の読売新聞のトップ記事に「NPOに信用保証 政府、法改正へ」という記事が出ていました。

この記事と、記事の基になっている、経済産業省の、「NPOなどあらたな事業・雇用の担い手に関する研究会」の中間報告を読み込んで、記事が意味することを考えてみたいと思います。

NPO法人を「事業型NPO法人」とそれ以外に分けて、「事業型NPO法人」については、経済産業省の中小企業施策の対象にしていくということのようで、かなり重要な動きではないかと思います。

読売新聞の記事を青字に、中間報告から読み取れる私の感想等→以降に記載します。重要と思われるところは赤字にしています。


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●経済産業省が、NPOを対象に入れるために、中小企業信用保険法の改正案を来年の通常国会に提出する。

→ここでいう「NPO」とは、NPO法人のうち、さらに限定された「事業型NPO法人」。


 「事業型NPO法人」は、研究会の検討会では

 @特定非営利活動で継続した収益事業(課税事業かつ自主事業)をおこなっていること

 A@の収益事業からの収益により雇用を創出していること

 B多様な主体と連携し、地域の課題解決や活性化につながる活動を行っていること

 C市場の競争において有利になる税制上の恩典を有していないこと

 の4つをメルクマールに、さらに検討を深めていくことが重要とのこと。


 「事業型NPO法人」の定義はまだ詰められていないが、NPO法人を「事業型」と「それ以外」に分けたうえで、「事業型」のみを中小企業施策の対象にしていくという方向性のようです。


 また、一般社団法人等については、報告書の「おわりに」で、「今回の論点整理をひとつのきっかけとして、今後、中小企業政策の対象としてこれらの新たな非営利法人(社会福祉法人、医療法人、一般社団・財団法人)の位置付けについても検討していくことが必要と考えられる。とあり、今後の検討課題という位置付けで、今回はNPO法人が対象のようです。


 また、この部分からは、「公益社団・財団法人」は視野に入っていないようで、それは、これらの法人が公益目的事業非課税という、中小企業とは異質の制度があるためではないかと思います。



●経産省は、このほかにも創業や経営の支援で、NPOを中小企業と同等に扱うよう制度の改正を検討する。


→報告書では、1.資金面の論点整理」、「2.人材面の論点整理」、「3.支援面の論点整理」、「4.組織面の論点整理」という4つの点から整理されています。


 「おわりに」では、以下のように触れられています。


 「中小企業政策の対象については、中小企業基本法に「おおむね」の範囲を定め、個別の施策(各法)において、その施策の対象範囲を定めるという方式を採っており、原則として営利企業とする一方、中小企業信用保険制度においては、医療法人が対象とされているように、個別の施策において非営利法人も一部対象としてきたところ。

 このように、中小企業政策は、時代の流れとともに変化する社会、経済、法人及びその事業活動の実態を捉え、その変化に柔軟に対応して施策を講じてきたところ。今般、中小企業政策をさらに一歩進める観点から本研究会を開催し、NPO法人の位置付けを検討するにあたっての論点整理を行った。

 この論点整理を踏まえ、中小企業庁をはじめ、関係者がさらに議論を深め、限られた政策財源の中、より効果的な施策の実現にむけて、具体的な検討がなされることが重要である。」


 これをみると、中小企業施策のどの施策に「事業型NPO法人」が対象になるのかはまだ不確定のようです。


 また、研究会の委員には日本商工会議所の方も入っており、「支援面の論点整理」には、以下のようにあります。


 「まず経営支援という観点においては、地域課題解決型事業を展開する事業型NPO法人は、中小企業・小規模事業者と同様の経営上の課題を抱えており、商工会・商工会議所などによる経営支援が有効と考えられる。
 

 しかしながら、商工会・商工会議所が中小企業・小規模事業者と同等にNPO法人を支援する場合には、都道府県との調整や、NPO支援センターとの役割分担を整理する必要がある。加えて、支援機関として、地域課題解決型事業といった先進的な取り組みに対する知見や、NPO法人特有の会計や税制などのスキルをまず習得し、ノウハウを蓄積することも必要である。」


 商工会議所はやる気満々な感じがします。


●経産省は、建設業や製造業などの中小企業が衰退しつつある地方で、NPOの活性化により雇用を拡大することができるとみている。


 さらに、地方自治体の合併などで縮小する行政サービスを補完するNPOの役割も大きくなってきている。


●一方、内閣府の調査によると、NPOの約7割が資金の借入先を「個人」と答えており、金融機関の割合は小さい。


 金融機関にはNPOの役割や経営実態が十分に理解されず、リスクが高いと判断されがちだ。


 信用保証制度では、借入時に保証料を信用保証協会に納めれば、金融機関への返済が不可能になった場合、協会が肩代わりしてくれる。


 金融機関は融資しやすくなり、NPOは事業拡大が容易になる。



→中小企業施策のうち、信用保証協会の対象にNPO法人もなるということは間違いなさそうですが、これも「事業型NPO法人」に限定されるのではないかと思われ、「事業型NPO法人」がどのような定義になるのかがまだわからない状況です。


●経産省は、NPOが同制度を利用する際には、安定的な収入があることを証明するために、事業活動計画の作成と適切な会計処理の実施を条件とする見込みだ


→融資の仕組みの詳細については、報告書からは読み取れませんでしたが、会計については、巻末資料の会計制度の法人ごとの比較でも、NPO法人については「NPO法人会計基準」が、基準作成者として「NPO法人会計基準協議会(会計基準策定のため全国のNPO支援センターにより結成された任意団体)」として位置づけられており、NPO法人が使う会計基準として認識されているようです。

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