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2020年06月15日(Mon)

ひとり親控除と寡婦控除@
令和2年度の税制改正で、寡婦控除、寡夫控除が見直しになり、未婚のひとり親でも控除を受けられるように改正が行われました。

今回、新たに創設されたひとり親控除、改正された寡婦控除についてみていきたいと思います。

まず最初に、従来の寡婦控除、寡夫控除がどのような制度だったのかを見ていくことにします。

<動画も参考にしてください>

https://www.youtube.com/watch?v=mdqCQFJRQ44

1.従来の制度(女性の場合)

従来の制度が見直され新しくなったこの制度ですが、従来の寡婦控除、寡夫控除がどのような制度であったのかをまずは見ていくことにします。

まず、女性についてみていきます。

未婚、離婚、死別の3つのパターンに分けます。

@ 未婚の場合

未婚の女性の場合には、かりにお子さんがいて扶養をしていても、寡婦控除の対象になりませんでした。

つまり、未婚の女性は、寡婦控除の対象外でした。

A 離婚の場合

夫と離婚した後婚姻をしていない人で、扶養親族である子がいる人は、合計所得金額が500万円以下であれば、特別の寡婦として35万円の控除を受けることができます。

もし合計所得金額が500万円を超えていたとしても、扶養親族(子供でなくてもOK)がいれば、27万円の寡婦控除を受けることができました。

一人で子どもを育てたり、家族を扶養する必要がある人は、職業も限られるなど不利を負うなどの側面があり、税金を払える力が少ないので考慮しようという趣旨かと思われます。

B 死別等の場合

夫と死別した後婚姻をしていない人または夫の生死が明らかでない一定の人で、扶養親族である子がいる人は、合計所得金額が500万円以下であれば、特別の寡婦として35万円の控除を受けることができます。

もし合計所得金額が500万円を超えていたとしても、扶養親族(子供でなくてもOK)がいれば、27万円の寡婦控除を受けることができました。

ここまでは、離婚の場合と同じです。

そして、死別等の場合には、もう一つ寡婦控除が受けられることがあり、それは、合計所得金額が500万円以下であれば、扶養親族がいないとしても、27万円の寡婦控除を受けることができます。

つまり、死別等の場合には、終身で寡婦控除を受けることができるのです。

なぜ死別等の場合に終身で寡婦控除を受けることができるのかというと、もともと寡婦控除という制度が、戦後に戦争未亡人に配慮してできた制度であることと関係していると思われます。(寡婦控除の制度は昭和26年にできた制度です)


2.従来の制度(男性の場合)

続いて男性の場合に適用されていた寡夫控除についてみていきます。

寡夫控除の場合には、離婚と死別の区別はありません。

寡婦控除のような終身で受けられる制度はありません。

寡夫控除は、昭和56年にできた制度であり、戦争未亡人に配慮したため、終身で受けられる寡婦控除の要件を、男性が受ける寡夫控除に適用する必要がないからです。

さらに、合計所得金額が500万円を超えていたり、扶養親族が子ども以外の場合にも適用がありません。

適用があるのは、妻と死別、または妻と離婚した後婚姻をしていない人または妻の生死が明らかでない一定の人で、扶養親族である子がいて、合計所得金額が500万円以下である人です。

この要件は、寡婦控除の「特別の寡婦」と同じ要件です。

しかし、控除額は27万円です。


3.従来の寡婦控除、寡夫控除の問題点

従来の寡婦控除、寡夫控除の問題点として、以下のことが挙げられます。

@ 未婚の親に寡婦控除の適用がない

一人で子どもを育てたり、家族を扶養する必要がある人は、職業も限られるなど不利を負うなどの側面があり、税金を払える力が少ないので考慮しようという趣旨からすると、未婚の親と離婚・死別した親を区別する意味がありません。

しかし、未婚の親に寡婦控除を適用すると伝統的な家族観が崩れるなどの理由で、長年適用がありませんでした。


A 寡夫控除と寡婦控除の要件に違いがある

男性が受けられる寡夫控除と、女性が受けられる寡婦控除の要件に違いがあり、女性に有利な制度になっています。

特に、男性には所得制限があるのに、女性には所得制限がなく寡婦控除を受けられるケースがあるということや、同じ要件なのに控除額が違うというのは、合理的な理由が見つかりません。


このような問題点があるため、令和2年度の税制改正で大きな改正が行われました。

改正内容は、次回に見ていくことにします。




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