CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

«特別定額給付金と寄付@ | Main | 休眠預金とNPO»

2020年05月21日(Thu)

特別定額給付金と寄付A
個人への一人10万円の特別定額給付金を寄付した場合の課税上の取り扱いについてみています。

特別定額給付金は所得税法上非課税ですので、受け取ったお金を貯金したり、個人的なものに消費しても、課税上の影響はありません。

しかし、特別定額給付金を寄付した場合には、寄付金控除を受けられることがあり、課税上の影響があることもあります。

寄付先として、以下の3つに分けてみました。

(1) 一般社団・財団法人、認定をうけていないNPO法人、宗教法人などの非営利法人や、経営に窮している株式会社や個人に寄付をする場合

(2) 公益社団・財団法人、認定NPO法人、社会福祉法人などに寄付をする場合

(3) 地方公共団体へ寄付をする場合

このうち(1)については、課税上の影響はありません。

今回は、(2)の公益社団・財団法人や認定NPO法人などに寄付をした場合の課税上の影響を見ていきたいと思います。


1.公益社団・財団法人、認定NPO法人等への寄付

公益社団・財団法人や認定NPO法人への寄付は、その法人に寄付したことが明確なものもありますし、「新型コロナウイルス●●基金」のように、その名前だけではどの団体に寄付をしているのか、わかりにくいものもあります。

前回の記事では、ヤフーネット募金の「コロナ給付金寄付プロジェクト」や、稲垣吾郎さんなどが立ち上げた「LOVE POCKET FUND」(愛のポケット基金)をご紹介しました。

このようなところに寄付をした場合には、寄付金の領収書が送られてきて、確定申告で、寄付金控除を受けることができます。

その場合の効果はどれくらいになるのかを、寄付金控除の所得控除方式、税額控除方式のいずれで受けるかで見ていきたいと思います。

今回は、所得控除方式を見ていきます。

東日本大震災による復興税が本来の税額の2.1%あるのですが、これを加味すると計算が複雑になるので、その部分は、加味しないで、述べることにします。

また、寄付金控除には、2,000円の足切りがあり、それを超えた部分が寄付金控除の対象になりますが、新型コロナ関連以外にも寄付をしている場合(ふるさと納税も含みます)には、そちらで2,000円は加味されていると考え、足切りの2,000円は加味せずに考えます。

また、個人が支払う税金は、所得税以外に都道府県民税及び市町村民税(以下、あわせて「住民税」とします)もありますが、とりあえず住民税は考えずにいきます。


2.所得控除方式で受ける場合

所得控除方式で受ける場合には、寄付をした金額に、寄付をした人の税率分をかけた金額が確定申告で還付されます。

例えば、特別定額給付金10万円を全額、公益社団法人が間に入っている新型コロナ関連の基金に寄付をした場合には、手元にお金は残りませんが、確定申告をすると、10万円×税率分が戻ってくることになります。

所得税の税率は、以下の通りです。

課税される所得金額      税率
195万円以下         5%
195万円を超え330万円以下 10%(195万円を超えた部分)
330万円を超え695万円以下 20%(330万円を超えた部分)
695万円を超え900万円以下 23%(695万円を超えた部分)
900万円を超え1,800万円以下 33%(900万円を超えた部分)
1,800万円を超え4,000万円以下 40%(1800万円を超えた部分)
4,000万円超         45%(4000万円を超えた部分)


課税される所得金額とは、収入から必要経費(給与所得者の場合には給与所得控除額)を引いた金額=所得金額から、所得控除(配偶者控除、扶養控除等)を引いた金額を言います。

税率が何%なのかはその人の収入金額だけでなく、家族構成(配偶者控除等が受けられるのか)などによって違ってくるので、いくらならどれくらいとはわかりませんが、給与の収入が500万円くらいだと10%の税率になる人が多いと思います。

税率が10%とすると、10万円×10%=1万円ということになります。

それほど大きな効果ではないと感じるのではないでしょうか。

一方で、例えば、課税所得金額が4000万円を超えるような人だと、10万円×45%=45,000円が戻ります。

これだと相当効果が多いと感じるのではないでしょうか。

所得控除の場合には、税率の高い人には効果が大きいですが、税率がそれほどではない人にはあまり効果がありません。

新型コロナウイルスに対する寄付に、寄付金控除を適用することの意味は、このような行為を後押しするためのものです。

所得控除だけでは、高額所得者の寄付は促進しますが、多くの人への寄付の促進をするには力不足です。


そこで、平成23年にできたのが「税額控除」です。

次回は、「税額控除」についてみていきたいと思います。



トラックバック
ご利用前に必ずご利用規約(別ウィンドウで開きます)をお読みください。
CanpanBlogにトラックバックした時点で本規約を承諾したものとみなします。
この記事へのトラックバックURL
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
トラックバックの受付は終了しました

コメントする
コメント