2020年05月04日(Mon)
持続化給付金と非営利法人(証拠書類)
持続化給付金の内容について、非営利法人(一般社団・財団法人、公益社団・財団法人、社会福祉法人、学校法人、NPO法人等)の観点から説明しています。
「持続化給付金申請要領」(中小法人等向け)を紹介して、それに解説をつける形で進めています。 https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/kyufukin_chusho.pdf 非営利法人には、原則的な計算方法以外に特例の計算方法が認められていますが、今回は、原則の方法をとった場合の添付書類を見ていきたいと思います。 青字は要領に記載されていること、黒字と赤字は私の解説です。 |
証拠書類等の種類 2. 申請する(証拠書類等の添付) ■申請するにあたり下記の3種類の証拠書類等の提出が必要となります。 ※スキャンした画像だけでなく、デジタルカメラやスマートフォン等で撮影した写真でご提出いただけますが、細かな文字が読み取れるようきれいな写真の添付をお願いします。 @ 確定申告書類(計3枚)P15 〇 確定申告書別表一の控え(1枚) 〇 法人事業概況説明書の控え(2枚(両面)) → 対象月の属する事業年度の直前の事業年度の分を提出してください。 ※少なくとも、確定申告書別表一の控えには収受日付印が押されていること。 (収受印がない場合の特例がありますが、ここでは省略します) ※ e-Taxを通じて申告を行っている場合、受信通知を添付することが必要です。 ※各データの保存形式はPDF・JPG・PNGでお願いします。 <解説> @ 確定申告書別表一 確定申告書別表一は、法人税の申告をする際に、所得金額は法人税額を計算するもので、一番重要な書類です。 書面で税務署に提出する場合に、この別表一に税務署の収受印が押されます。 税理士事務所が提出している場合には、e-Taxで申告している場合が多いので、その場合には、収受印がありませんので、その代わり、受信通知を添付します。 確定申告書の上部に「電子申告の日時」と「受付番号」の記載のあるものについては、「受信通知」の添付 は不要 とします。 法人税の収益事業を行っていない場合には、この書類がありませんので、この方法での申請はできないことになります。 A法人事業概況説明書(両面) 法人事業概況説明書は、税務署が法人の業務・業況などを毎年把握するため、法人名 、納税地、事業内容、期末従業員数の状況、主要科目などを記載し、確定申告書に添付して提出する書類です。 https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/hojin/010705/pdf/180401_02.pdf この書類で、一番見られるのは、裏面にある、「月別の売上高等の状況」と思われます。 持続化給付金では、以下の3つの数字が使われます。 (イ) 対象月(申請者が選択した月)の事業収益 (ロ) 対象月の前年同月の事業収益 (ハ) 対象月の属する事業年度の直前の事業年度の事業収益 このうち、(イ)は、この後見る、「月の売上台帳等」で見られます。 そして、(ロ)と(ハ)は、この事業概況説明書の「月別の売上高等の状況」をベースに申請金額の適正性が判断されるのではないかと思います。 従って、事業概況説明書の添付がない場合はもちろん、添付があっても、この「月別の売上高等の状況」の記載がなかったり、記載があっても、ここに記載された金額が申請書に記載された、「対象月の前年同月の事業収益」及び「対象月の属する事業年度の直前の事業年度の事業収益」と相違する場合には、問い合わせなどがあるのではないかと思います。 A2020年分の対象とする月の売上台帳等(P17) 対象月の事業収入額がわかる売上台帳等を提出してください。 フォーマットの指定はありませんので、経理ソフト等から抽出したデータ、エクセルデータ、手書きの売上帳などでも構いません。 書類の名称が「売上台帳」でなくても構いません。ただし、提出するデータが対象月の事業収入であることを確認できる資料を提出してください。 (2020年●月と明確に記載されている等) ※各データの保存形式はPDF・JPG・PNGでお願いします。 <解説> 対象月(申請者が選択した月)の事業収益を確認するための書類です。 会計ソフトを使っていれば、会計ソフトに入力したうえで「事業収益」の総勘定元帳を出力して添付するのがいいのではないかと思います。 提出した事業収益の総勘定元帳等のどこに、申請書に記載した対象月の事業収益の金額が記載されているのかを明確にわかるようにしておくと、給付まで早いと思います。 提出した書類が、申請書に記載した対象月の事業収益と一致していないと、問い合わせが来るのではないかと思います。(後回しにされる可能性もあるように思います) B 通帳の写し(P18) 法人名義の口座の通帳の写し。(法人の代表者名義も可) 銀行名・支店番号・支店名・口座種別・口座番号・名義人が確認できるようスキャン又は撮影して下さい。 上記が確認できるように、必要であれば、通帳のオモテ面と通帳を開いた1・2ページ目の両方を添付してください。 ※電子通帳などで、紙媒体の通帳がない場合は、電子通帳等の画面等の画像を提出してください。同様に当座口座で紙媒体の通帳がない場合も、電子通帳等の画像を提出してください。 これは特に解説の必要はないと思います。 次回から、「NPO法人、公益法人等の特例」を見ていきたいと思います。 |