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2020年01月11日(Sat)

不動産の寄付D
不動産の寄付をした場合の課税関係について見ています。

前回、不動産の寄付が、認定NPO法人などの税制優遇団体であった場合の、寄付金控除とみなし譲渡課税の関係について見てきました。

今回は、居住用財産を認定NPO法人等など税制優遇団体に寄付をして3000万円の特別控除を使った場合の寄付金控除とみなし譲渡の関係を見ていきたいと思います。


1.居住用財産の特別控除が使える場合の寄付金控除について

 寄付をした財産が寄付者が居住していた不動産等であり,居住用財産の3,000 万円の特別控除の要件を満たしていれば,みなし譲渡課税が課される場合であっても、寄付をした財産に
3,000万円の特別控除を受けることができます。

この場合に,寄付先が認定NPO法人などの税制優遇団体である場合には,寄付金控除の適用を受けることもできます。

寄付金控除は,特定寄付金の額 のうち,「総所得金額等の40%が限度」ですが、「総所得金額等」は,分離課税の譲 渡所得金額の場合には,特別控除前の所得金額 となります。

従って、3,000万円の特別控除前の譲渡所得金額が計算の基礎になります。


2.具体例

具体例をいかに挙げます。

甲は,時価 1 億円,取得費相当額 が2,000万円の居住用の不動産(3,000万円の特 別控除の要件を満たしている)を,認定NPO法人乙へ寄付をしました。

甲は,死亡 した年において,ほかに所得はなく,寄付金 控除以外の所得控除は100万2,000円とします。

寄付金控除は所得控除方式で受けるものとします。

総所得金額等:1億円−2,000万円=8,000万円

特定寄付金の額:1億円>8,000万円×40%=3,200万円 ∴3,200万円

課税所得金額:8,000万円−(3,200万円−2,000円)−3,000万円 −100万2,000円      =1,700万円

寄付金控除は,特定寄付金の額 のうち,「総所得金額等の40%が限度」ですが、「総所得金額等」は,特別控除前の所得金額 となりますので、8000万円の40%である3200万円を寄付金控除し、さらに3000万円の特別控除ができます。


3.居住用財産を税制優遇団体に寄付した場合の課税されない範囲

居住用財産を税制優遇団体に寄付をした場合には、3000万円の特別控除ができ、さらに、寄付金控除の限度は、3000万円の特別控除前の課税所得金額の40%が限度になります。

このことは何を意味するのかというと、みなし譲渡所得金額が、5000万円以下であれば、他に所得がなくても、税額は発生しないということになります。

みなし譲渡所得金額が5000万円だと、寄付金控除の限度は、5000万円×40%=2000万円になります。

3000万円の特別控除は全額使えるので、

5000万円(みなし譲渡所得金額)−2000万円(寄付金控除)−3000万円(特別控除)=0円になります(寄付金控除は、2,000円の足切りがあるので、正確には、この式だと2000円の課税所得金額が発生します)


まとめると、以下のようになります。

@ 居住用不動産を認定NPO法人等の税制優遇団体に寄付をすれば、みなし譲渡所得が5000万円までは所得が発生しない。

A そのような場合には、あえて、措置法40条の非課税を使う必要はない。

B ただし、寄付者は確定申告が必要

C もし、5000万円を超えて、課税が発生する場合には、措置法40条の適用を受けて非課税にするか、それとも税額を多少支払ってでも、措置法40条の適用は受けないのかは考慮する必要がある。



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