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2020年01月10日(Fri)

不動産の寄付C
不動産の寄付をした場合の課税関係について見ています。

前回、居住用財産の寄付をした場合には、3000万円の特別控除が使えるため、あえて措置法40条を使わなくても非課税になるケースも多いのではないかということを述べました。

今回は、不動産の寄付が、認定NPO法人などの税制優遇団体であった場合の、寄付金控除との関係について見ていきたいと思います。

まずは、居住用財産の3000万円の特別控除を使わない場合について見ていきます。

1.寄付金控除について

国や地方公共団体、特定公益増進法人(独立行政法人や学校法人、社会福祉法人、公益法人など)、認定NPO法人に寄付をした場合には、寄付金控除の対象になります。

寄付金控除は、現預金だけに適用されるわけではないので、不動産の寄付も寄付金控除の対象になります。

そうすると、寄付金控除とみなし譲渡課税の関係はどうなるのでしょうか?


2.寄付金控除とみなし譲渡課税の関係

寄付金控除の対象となる金額(特定寄付金の額)は,寄付をした時の,その寄付をした資産の価額(時価)によります。

従って、みなし譲渡課税におけるその資産の価額(時価)と同額が寄付金控除の対象となります。

ただし,寄付金控除は,特定寄付金の額のうち,「総所得金額等の40%が限度」となっています。

従って,寄付者が、みなし譲渡による所得以外の所得が少ないか, 存在しないような場合には,みなし譲渡所得のうち寄付金控除では相殺できない金額が発生する可能性があり,その場合には,その相殺できない金額に課税がされます。

具体例を挙げて説明をします。

<例>  

寄付者甲は,時価 1 億円,取得費相当額 が2,000万円の不動産を,認定NPO 法人乙へ寄付をした。甲は,ほかに所得はなく,寄付金控除以外の 所得控除は100万2,000円とします。

寄付金控除は 所得控除方式で受けるものとします。

総所得金額等:1億円−2,000万円=8,000万円


<解説>

時価1億円、取得費が2,000万円で、他に所得はないので、みなし譲渡所得の8,000万円が、そのまま課税所得になります。


特定寄付金の額:1億円>8,000万円×40%=3,200万円 ∴3,200万円

<解説>

寄付金控除は、課税所得の40%が限度なので、8,000万円×40%=3,200万円が寄付金控除の対象です。


課税所得金額:8,000万円−(3,200万円−2,000円)−100万2,000円=4,700万円

<解説>

2,000円は足切り、他の所得控除が100万2,000円とすると、寄付金控除とそれ以外の所得控除を引いて、4,700万円が課税所得金額です。

この4,700万円に、所得税と住民税が課税されます。

もし、寄付金控除がなければ、課税所得は、8,000万円−100万2,000円=7,899万8,000円で、約7900万円ですので、寄付金控除を受けるとだいぶ課税所得は少なくなります。


このことから、以下のことが言えそうです。


@ 不動産を寄付した場合にも、寄付先が税制優遇団体であれば、寄付金控除が受けられる。

A ただし、寄付金控除には、課税所得の40%が限度なので、みなし譲渡所得以外に所得が少ないか、なければ、課税は発生する。

B しかし、税額は、税制優遇団体以外に寄付をした時よりもだいぶ少なくなる。



次回は、居住用財産を寄付した場合の寄付金控除との関係を見ていきます。




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