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2020年01月08日(Wed)

不動産の寄付A
不動産の寄付をした場合の課税関係について見ています。

前回は、みなし譲渡課税の説明と、みなし譲渡課税が非課税になる租税特別措置法40条の説明をしました。

今回は、租税特別措置法40条の適用を受けて非課税になる、不動産の寄付について、どんなことが考えられるのか、居住用不動産の寄付、賃貸用不動産の寄付、空き家の寄付の3つに分けて見ていきたいと思います。

今回は、居住用不動産についてです。


1.租税特別措置法40条について

昨日の繰り返しになりますが、租税特別措置法40条を再度確認します。

措置法40条の、みなし譲渡課税が非課税になるためには、以下の3つの要件を満たしていることについて、国税庁長官の承認を受ける必要があります。

@公益増進要件

A事業供用要件

B不当減少要件


このうち、不動産の寄付の場合に、一番問題になるのは、Aの事業供用要件です。

事業供用要件では、寄付を受けた不動産を「寄付場あった日から2年を経過する日までの期間内に、受贈法人の公益目的事業の用に直接供する又は供する見込みがあること」という要件があり、不動産の場合には、この要件を満たすのが難しいのです。

この要件をどのような場合に満たせるかについて、居住用不動産、賃貸用不動産、空き家についてそれぞれ見ていきます。


2.居住用不動産を寄付した場合(原則)

居住用不動産を寄付した場合についてまず見ていきます。

寄付をする前まで住んでいた不動産を寄付したという場合です。

生前の寄付だと、なかなか考えにくいところですが、遺贈寄付なら、十分にあり得る話です。

居住用不動産の寄付の場合で措置法40条の適用を受ける場合には、原則として、その寄付を受けた不動産を2年以内に公益目的事業の用に供する必要があります。

売却して、その売却代金を公益目的事業の用に供するのもダメですし、その不動産を売って、他の不動産を公益目的事業の用に供してもダメです。

もちろん、第三者に貸し付けて、その貸付収入を公益目的事業の用に供してもダメです。

今までは、寄付を受けた不動産を、2年以内に公益目的事業の用に供した場合にのみ、非課税の適用が受けられました。

保育園を運営するNPOが、その自宅を改修して、その保育園の施設として使うような場合でしょうか。

しかし、居住用不動産を公益目的事業の用に直接供するのは、相当難しいのではないでしょうか。


3.居住用不動産を寄付した場合(特例)

上記についての特例が、今回の税制改正大綱により認定NPO法人も対象になる「特定買換資産の特例」です。

寄付を受ける認定NPO法人等が、一定の要件を備えた基金を設定し、その基金に寄付を受けた不動産を受け入れた場合には、その不動産を買換えて、株式等にした場合であっても、非課税が継続できるというものです。

従来から、株式などの有価証券については、直接公益目的事業の用に供することが難しいことから、配当金などの運用益を公益目的事業の用に供すれば、公益増進要件を満たしているとされてきました。

今回の改正で、不動産から株式などの有価証券に買換えて、その運用益を、基金の中で、公益目的事業の用に供すれば、不動産の含み益部分の非課税が継続できます。

今までは、居住用不動産の寄付を受けて、措置法40条の適用を受けることはかなり難しかったのですが、この特定買換資産の特例を使えば、それが充分に可能になります。


しかし、寄付を受ける法人の中には、売却して、その売却収入をすぐに公益目的事業に充てたいと考える法人もあるかもしれません。

そのような場合について、次回考えていきます。




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