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2020年01月07日(Tue)

不動産の寄付@
年末に発表された税制改正大綱に、認定NPO法人に租税特別措置法40条の承認特例と特定買換資産の特例が認められたことがあったため、この承認特例と特定買換資産の特例について、具体的にどんな場合に適用があり、どんな場合に適用が難しそうなのかを考えています。

年末までに12回も書いたので、もう終わりにしようかと思っていましたが、不動産の寄付について、もう少し詳しく書きたいと思ったので、テーマを変えて、「不動産の寄付」というテーマで書きたいと思います。



1.不動産の寄付について

不動産といっても、寄付する前の用途は様々で、その用途によって、課税関係が異なってきます。

寄付する前の不動産の用途を、以下の3つに分けて見ます。

@ 自宅に使っていた(居住用不動産の寄付)

A ほかの人に貸して家賃をもらっていた(賃貸用不動産の寄付)

B 何も使っていなかった(空き家の寄付)


2.不動産の寄付の課税上の問題点

不動産を寄付した場合に、課税上、どのような問題があるでしょうか?

固定資産税が課税されるとか、登録免許税や不動産取得税が課税されるということもあるのですが、ここでは、寄付をする不動産に含み益がある場合に、その含み益部分について、みなし譲渡課税が発生するという問題に絞っていきます。

例えば、2千万円で取得した不動産の現在の時価が1億円になっている場合に、その1億円の不動産を寄付すれば、含み益分の8千万円に、所得税及び住民税(遺言による寄付の場合には住民税は発生しない)が課税される、という問題です。

しかも、所得税、住民税を納税するのは寄付者です。

寄付したうえで、税金を支払わなければいけないという、寄付者にとってはまったく納得しがたい状況が発生します。


3.みなし譲渡課税非課税

このみなし譲渡課税が非課税になるのが、租税特別措置法40条です。

含み益のある不動産の寄付をして、みなし譲渡課税が非課税になる租税特別措置法40条の適用を受けるためには、以下の3つの要件を満たしていることについて、国税庁長官の承認を受ける必要があります。

@公益増進要件

その寄付が、教育又は科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与すること

A事業供用要件:


寄付財産を寄付があった日から2年を経過する日までの期間内に受贈法人の公益目的事業の用に直接供する、又は供する見込みであること。

B不当減少要件:

その寄付が寄付者又はその親族等の相続税、贈与税の負担を不当に減少する結果とならないと認められること


このうち、不動産の寄付の場合に、一番問題になるのは、Aの事業供用要件です。

事業供用要件では、寄付を受けた不動産を「寄付場あった日から2年を経過する日までの期間内に、受贈法人の公益目的事業の用に直接供する又は供する見込みがあること」という要件があり、不動産の場合には、この要件を満たすのが難しいのです。

次回は、居住用不動産、賃貸用不動産、空き家の3つに分けて、具体的にこの要件を満たす不動産とはどのようなものであるのかを見ていきます。




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